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豊昇龍、食あたりに遭っていた…前日苦しむも稽古20番で復調アピール サザン初心者もバレた

大相撲の横綱豊昇龍(25=立浪)が、食あたりに遭っていたことを打ち明けた。26日、横浜市で行われた巡業に参加。朝稽古では、ともに平幕の豪ノ山、平戸海を相手に連続20番取って14勝6敗だった。相撲を取る稽古を行うのは、23日に茨城・常総市行った巡業以来、3日ぶり。ただ、相撲を取らなくても、ぶつかり稽古で胸を出したり、土俵下で基礎運動を繰り返したりと、3月30日から始まった今回の巡業中、朝稽古の時間はしっかりと汗を流すことが多かった。それが前日25日は、土俵下で稽古を見つめる境川巡業部長(元小結両国)らにあいさつしただけで、すぐに土俵周りから姿を消していた。この日の稽古後、前日について「腹が痛かった」と、下痢の症状などに苦しんでいたと説明した。まだ完全に諸症状が消えたわけではないが、大幅に快方に向かい、高熱だったわけでもなく、この日は相撲を取ったという。腹痛の原因について「中華(料理)を食べたんだけど、そこから…」と、24日の夕食後から、一気に体調を崩したと明かした。神奈川・秦野市で行われた前日の巡業では、土俵入りや取組など、出番はこなした。だが支度部屋では、ふとんをかぶって寝込む時間が長かった。そこから一転、この日の稽古は「攻めてくる相手を選んだ」と、立ち合いからの速攻に定評のある豪ノ山、平戸海を相手に、ともに7勝3敗。「思ったこと(稽古)をやれてよかった。休むわけにはいかないから。場所も近いし。あと1日。頑張って終わらせたいよね」と、今回の巡業も残すは27日だけで、横綱として臨んだ初の巡業を完走したい責任感をにじませた。朝稽古後は、豊昇龍と付け人専用の支度部屋が用意され、大音量でサザンオールスターズの「勝手にシンドバッド」を流していた。サザンオールスターズといえば、出身が神奈川県茅ヶ崎市で、横浜市からもほど近い。そんなシチュエーションも関係して“ご当地ソング”ともいえる曲で、気持ちを高めているのかと思いきや「えっ!? これ、サザンなんだ?」と、まさかのサザンオールスターズ初心者。代表的な曲を選んで聴いていても、ピンときておらず、笑い飛ばしていた。休場明けで復調した姿を見せたい夏場所(5月11日初日、東京・両国国技館)。体調こそ一時的に落ち込んだが、気持ちの面では、落ち込んでいる様子はなかった。

「天龍プロジェクト」で長与千種と里村明衣子が師弟タッグを結成、試合後はお互いの成長を誓う

天龍プロジェクトの15周年記念イベントで、長与千種(60歳、マーベラス所属)と引退試合を間近に控えた里村明衣子(45歳、センダイガールズプロレスリング所属)が「師弟コンビ」として第5試合に登場しました。彼女たちはそれぞれの弟子であるYUNA(21歳、センダイガールズプロレスリング所属)と暁千華(19歳、マーベラス所属)と対戦しました。試合の終盤、里村は暁に、長与はYUNAに同時にエルボースマッシュを決め、さらにダブルのデスバレーボムを食らわせました。最終的には里村がサトムラ・スペシャル(走り込んでの変形ニードロップ)で暁から3カウントを奪い勝利しました。試合後、里村は長与をフォールし、4人全員でリング上で輪になって座礼をして締めくくりました。試合後、里村は「最後の最後に、ずっと育ててくれた長与さんとリングの上で組めるなんて夢にも思っていませんでした。本当に天龍源一郎さんに感謝しています。このような機会をいただけることを想像もしていませんでしたし、可能性すら見えていなかったので。天龍さんがこのカードを組んでくれたことに本当に感謝しています。ありがとうございました」と、共に戦えた喜びと天龍への感謝を述べました。一方、長与は「これまでいろんな弟子がいましたが、彼女ほど厳しく指導したレスラーはいませんでした。どこかで彼女がまた現役でいてくれると期待していました。私が育てたのではなく、私が弟子に恵まれたんです。これは明衣子さんの時代から今も続いていて、弟子に恵まれているからこそ、自分がこうしていられるんだと思います」としんみりと語りました。 長与はさらに「ようやく終わりが見えたことで、いよいよセンダイガールズに本気で向き合える気持ちになれました。GAEA(JAPAN)の時は未熟な部分もありましたが、最後にはちゃんと向き合ってもらえましたし、自分の中では一区切りついたと思っています。これからは良いライバルとして競い合っていければと思っていますが、やはり寂しいですね」と感慨深く話しました。里村は「2005年にGAEA JAPANがなくなった時期に最後の対戦相手が長与さんだったんですが、終わった瞬間に、こんなに素晴らしい世界で育てていただいたのに、なぜ解散してしまったんだろう、なぜなくなってしまったんだろうとすごく責任を感じていました」と告白しました。そして、「絶対に私はこのプロレス界をまた盛り上げると心に決めていました。長与さんがマーベラスを立ち上げてくださって。今日、未来ある若手と対戦できて、本当にこれからだと思いました。これからも良い選手を育てていきたいので、マーベラスの選手たちと良いライバル関係でいられるようにしましょう」と団体を率いる者同士として、互いに切磋琢磨を誓いました。

佐々木尽、「宇宙人対宇宙人の戦いに」——日本人初の世界ウェルター級王者を目指してノーマンに挑戦

プロボクシングWBO世界ウェルター級2位の佐々木尽選手(23歳、八王子中屋所属)は、日本のボクシング史に新たな一歩を刻む挑戦を開始します。 6月19日、東京・大田区総合体育館にて、同級王者のブライアン・ノーマンJr.(24歳、アメリカ)に初挑戦することが、25日に横浜市内で発表されました。 これまで、日本ジム所属の選手はミニマム級からミドル級までの各階級で、102人の世界王者を輩出してきました(日本ボクシングコミッション公認)が、ウェルター級(リミット66.6キロ)だけはまだ日本人の世界王者が誕生していません。会見に臨んだ佐々木選手は、「日本のボクシングの歴史を変えるために、この世に生を受けました。本気で人生をかけて挑みます。応援に来ていただければ、後悔はさせません」と情熱を語りました。 ノーマン選手は27勝(21KO)2無効試合の無敗記録を持つ、若き24歳のチャンピオンで、その実力は「スピード、パワー、技術全てを兼ね備えた、とても強い選手」と佐々木選手も高く評価しています。それに対し、佐々木選手は「自分もスピードやパワーで劣ってはいません。勝機は十分にあります。これはまるで宇宙人同士の戦いになるでしょう。日本代表として絶対に勝利します」と自信を見せました。 3月30日にノーマンJr.がラスベガスで初防衛戦を成功させた直後、佐々木選手は彼に直接挑戦状を手渡すために訪問しました。その後、ラスベガスに滞在して世界のトップレベルの選手たちとスパーリングを重ね、24日に帰国しました。「海外の選手たちは打たれた後に動きます。今までの自分では対応できなかった。動きをよく読み戦うことが大事だと感じました。それを実践しない限り、100%勝利はありません」と語り、貴重な経験を得たと強調しました。 先代の会長である中屋廣隆さんは、「1ラウンドから攻めろ。ガードの上からでもいい、思い切りいけ。倒される可能性も大いにあるが、勝負に挑め。確率は50%」と初回からの積極的な作戦を明かしました。これに対し佐々木選手も、「攻撃こそ最大の防御。全力で攻める。強い相手ほど自分は強くなる。ボクシングだけに人生を注いできました。人生を賭けて勝利を目指します」と意気込みを示しました。彼は日本人ボクサーに立ちはだかるウェルター級の壁に、自らの拳で突破口を開く決意を固めています。【首藤正徳】

井上尚弥、ロサンゼルスで公開練習を実施しメディア対応を報告「注目度がすごい」「報道陣が多い」「取材に囲まれた」

ボクシングのスーパーバンタム級で4団体を統一した王者の井上尚弥(32歳、大橋ジム)は、25日までに自身のインスタグラムを更新しました。米国ラスベガスで予定されているWBA世界同級1位ラモン・カルデナス(29歳、米国)との防衛戦を前に、合宿地であるロサンゼルスで公開練習とメディア対応を行ったことを明らかにしました。白いTシャツにキャップを被った姿でファイティングポーズを取る写真や、サングラスをかけて取材に応じる様子、20人以上の報道陣に囲まれているシーンを公開し、「昨日はロサンゼルスで公開練習&メディアの囲み取材が行われました」とコメントしました。この投稿には「精悍な顔立ちですね」「チャンプ! 本当に取材陣に囲まれていますね」「注目度が半端じゃないですね」「アメリカでも大勢の報道陣が集まっている」といったコメントが寄せられました。井上選手は5月4日(日本時間5日)に、ラスベガスのT-モバイルアリーナでラモン・カルデナスと対戦します。

井上尚弥「もっと米国で試合を」「ニューヨークでしたい」70人超の米メディアに笑顔/一問一答** **

** プロボクシング4団体統一スーパーバンタム級王者の井上尚弥(32歳=大橋ジム)が、5月4日(日本時間5日)に米ラスベガスのT-モバイルアリーナで行われる、WBA世界同級1位ラモン・カルデナス(29歳=米国)との防衛戦に臨む。23日(同24日)の午前に米ロサンゼルスに到着し、現地のジムで公開練習を実施。70人以上の米メディアの前でカルデナスと顔を合わせ、にらみ合いを展開した。ここでは、彼の主な一問一答をご紹介します。◇  ◇  ◇  ◇-ボクシングのビッグマッチが多いメキシコの祝日「シンコ・デ・マヨ(5月5日)」に試合する意義井上 歴史的な日であることは知っているので、その日にメイン試合を務められるのはとても楽しみです。-米国での試合は21年6月以来3回目です。今後また米国で試合をする予定は井上 米国に戻るまで4年かかりましたが、次がいつなのかは分かりません。しかし、すぐにまた試合ができればと思っています。-米国で試合をしたい会場はありますか井上 ラスベガスはこれで3回目ですけど、ロサンゼルス(郊外)は1回ですので、次はニューヨークで試合をしてみたいですね。-スポーツの殿堂、マディソンスクエアガーデンですか?井上 はい、そうです。-米国では軽量級がヘビー級や重量級ほど評価されない傾向がありますが、これを変えることができていますか?井上 これほど多くのメディアの方々が来てくれて非常に嬉しいですし、期待もたくさん感じています。5月4日の試合でその期待にしっかり応えたいと思います。-日本と同様に、米国でもスーパースターになることはどれくらい重要ですか井上 これからのキャリアを考えると、重要なことになってくるので、もっと米国で試合をして、自分の実力を見せたいと思っています。 -昨年10月、3団体統一スーパーミドル級王者サウル・アルバレス(メキシコ)が来日した際にお会いされました。同じ週末に試合をすることについてどう感じますか井上 特別な日に試合をするのは感慨深いですし、連日試合があることを知っているので、その中で試合ができることは嬉しいです。-シンコ・デ・マヨで試合をしますが、お好きなメキシコ人ボクサーはいますか?井上 メキシコ人ボクサーですか?父(真吾トレーナー)が見ていた時代には、マルケスやバレラ、モラレスなどがいましたね。WOWOWでよく見ていました。-3月の年間表彰式で、WBC世界バンタム級王者中谷潤人と1年後に東京ドームで盛り上げましょうとコメントされました。なぜその時にそのコメントを?井上 まず、皆さんは中谷戦を見たいですか?と聞いてみてください。-もちろんです!井上 だからですよ、と言ってください。あはは。-今回は日本のファンよりメキシコの観客が多いと思いますが、メキシコのファンに何かコメントを井上 アウェーになるかもしれない雰囲気ですが、とてもワクワクしています。-弟の拓真さんとはどれくらい仲が良いのですか井上 とても仲が良いですよ。今回も一緒に来ています。 -試合への自信は井上 今回の試合には自信しかありません。-米老舗専門誌ザ・リングのパウンド・フォー・パウンド(階級を超越した最強ランキング)で2位です井上 PFPについては、今回の試合で1位に返り咲くことはできないかもしれませんが、9月、12月、来年の4月、この3つをクリアすれば1位に返り咲けると思います。ムロジョン(WBA暫定王者アフマダリエフ)、ニック・ボール(WBA世界フェザー級王者)、中谷。-WBA世界ライト級王者ジャーボンテイ・デービス(米国)とSNSを通じて交流がありますが、お互いにリスペクトを持っていると思いますか井上 彼はとても好きな選手で、非常にリスペクトしています。SNSでの会話を試みています。-挑戦者のカルデナスの印象は、どんな試合になると思いますか井上 カルデナスは非常に整ったボクシングをする選手という印象があります。そのため、彼はとてもやりやすい相手です。カルデナスがどんな風に来ても対応できる準備は整っています。(おわり)

井上尚弥、VIP待遇でラスベガス到着 プライベートジェット機で移動「気分的にも良く」

プロボクシングで4団体統一スーパーバンタム級王者の井上尚弥選手(32歳=大橋ジム)が、米国内で特別待遇を受けて移動しました。5月4日(日本時間5日)に、ラスベガスのT-モバイルアリーナでWBA世界同級1位のラモン・カルデナス選手(29歳=アメリカ)との防衛戦を控えて23日に渡米しました。23日(同24日)の午前にロサンゼルスに到着し、即座に公開練習を行いました。70人以上のアメリカのメディアが集まり、カルデナス選手とも対面。お互いににらみ合いを展開し「一発には気をつけたい」と警戒を示しました。公開練習では約15分間、リング内で太田光亮トレーナーとのミット打ちやシャドーボクシング、サンドバッグ打ちを1ラウンドずつ行いました。その後、アメリカの有名プロモート会社トップランク社が用意したプライベートジェットで即座にラスベガスへ移動。井上選手は「アメリカに到着して疲れが意外と取れ、気分も良くここまで来られています」と感じている様子でした。ラスベガスでも滞在ホテルのジムで体を動かす時間に恵まれたようです。

外陰部壊死性筋膜炎の危険性を語る式秀親方 若戸桜さんの通夜に八角理事長らが参列

14日に33歳で亡くなった序二段力士・若戸桜こと澤田剛さんの通夜が、22日に茨城県龍ケ崎市の葬儀場で営まれ、日本相撲協会の八角理事長(元横綱北勝海)らが参列しました。澤田さんの師匠である式秀親方(元幕内北桜)は、澤田さんの死因となった「外陰部壊死性筋膜炎」の恐怖について訴えました。澤田さんは長年痔を患っており、10日の稽古では式秀親方が「剛、痛かったら無理しなくていい。休んでも大丈夫だよ」と声をかけましたが、澤田さんは「頑張ります」と応えて稽古を続けていたそうです。しかし、11日には体調を崩して稽古を休み、病院に向かいました。そして、その日中に緊急手術を受けることとなりました。医師からは「3日持ちこたえれば回復の兆しが見られる」と告げられましたが、14日に亡くなりました。式秀親方は「剛が稽古を続けていたおかげで、体力があり、3日間耐えられたと医師に言われました。剛はこの病気の恐ろしさを身をもって教えてくれました」と振り返りました。澤田さんが亡くなった後には、豪雨の後に部屋の玄関先から虹が現れたといいます。「番付社会ですが、最後には関取が着る羽織袴を着せて見送りました。彼は老人ホームや小学校、幼稚園に訪れ、歌や踊りでみんなを楽しませる本当に陽気な人物でした。先輩や弟弟子からも愛される存在でした」と故人を偲びました。◆外陰部壊死性筋膜炎とは 陰部や肛門周囲に急速に炎症が生じる感染症です。治療が遅れると壊疽が起こり、生死に関わる事態に至る可能性が高いため、早期発見と治療が必要です。適切な治療が遅れると症状は急速に進行し、数日で死に至るリスクが高まります。