baseball

エンゼルスの菊池雄星、8回途中まで無失点で今季2勝目「ストライクゾーン内での戦いができた」防御率2.92

エンゼルスの菊池雄星投手(33歳)は、本拠地で行われたアスレチックス戦に先発出場し、今季最長となる7回1/3を投げ、1安打無失点、1四球5奪三振という素晴らしい投球で自身の今季2勝目(5敗)を挙げました。 試合の開始直後、1番打者バトラーをフルカウントからスライダーで空振り三振に仕留め、その後も13人連続アウトを記録する完璧なピッチングを展開しました。4点リードした5回1死の場面で、5番マンシーに左前打を初めて許し、その後の1死後に四球を与えてピンチを招きましたが、最終的には三塁ゴロで切り抜けました。 6回はわずか5球で3者凡退させ、今季初めて7回のマウンドに上がると、このイニングも3人で終わらせ、さらに8回にも続投しました。8回の先頭、6番カーツに対しては10球を投じ、最終的にはスライダーで空振り三振に。ここで104球を投げ切り、球場のスタンディングオベーションを受けながらベンチに戻りました。 これで今季の成績は2勝5敗、防御率2.92とし、リーグ11位の防御率を記録。特に本拠地のエンゼルスタジアムでは6試合で防御率1.05という圧倒的な成績を残しています。 菊池投手は今季最長イニングを投げたことについて「中継ぎ陣が最近多く投げていたので、1イニングでも長く、1アウトでも多くと思って。結果的に長いイニングを投げることができて良かった」とコメントしました。これまでとは違う戦術について「ストライクゾーンで攻めることができたことが大きいです。フォアボールも1つだけで、最近はややフォアボールが多かったですが、今日は意識を変えてストライクゾーンの中で勝負できたのが良かったと思います」と話しました。 この日はカーブを18球と通常より多く投げ、「捕手のトラビスがデータを駆使してくれたおかげで、ルーカーにも3球連続でカーブを投げたし、トラビスのアイデアだったので彼に任せて今日はやりました」と語りました。8回の投球については「ランナーを出すかどうかで次のピッチャーへの負担も変わる。タフな試合でしたが、スライダーをゾーンに投げ込めて終われたのは良かったと思います」と振り返りました。本拠地好投の要因については「今日も多くのファンが来てくれてパワーをもらえるし、何よりもいつも暖かく、天候が安定しているので投げやすいです」と述べています。

【楽天】2020年アメリカン・リーグ本塁打王ルーク・ボイトと契約合意「貢献できる日が待ち遠しい」

楽天は10日、元ニューヨーク・ヤンキースの内野手、ルーク・ボイト選手(34)との契約が合意に達したと発表しました。アメリカ出身で、身長188センチ、体重117キログラムという堂々たる体格を持つボイト選手は、メジャーリーグで通算95本塁打を記録する右の強打者としても知られています。2020年にはヤンキース時代にアメリカン・リーグ本塁打王に輝いた実績があります。ボイト選手は球団を通じて、「楽天イーグルスの皆さん、私を信頼し、このチームに迎え入れてくださり心から感謝しています。支えてくださった皆さんに感謝しており、家族と共に日本に渡り、チームの勝利に貢献する日を心待ちにしています。イーグルスの一員として始動し、東北のファンの皆さんとお会いできる日を楽しみにしています。レッツゴー!」とコメントしました。この契約をもって、楽天の支配下選手数は最大の70人に達しました。

かつての「問題児」マチャドが微妙な判定に大激怒 激しい口調で球審に詰め寄りシルト監督も出動

パドレスのマニー・マチャド内野手(32)が、微妙な判定に大激怒した。6-8の延長10回無死二塁で、左腕タナー・スコット投手(30)と対戦。フルカウントから外角のスライダーを見送り、四球を確信して一塁へ歩きかけたが、判定はストライク。微妙な判定にマチャドは激しい口調で球審に詰め寄り、一塁ベンチからシルト監督も飛び出した。退場を宣告されるまでには至らなかったが、ライバル対決で後味の悪い判定となった。続くジャクソン・メリル外野手(22)が1点差に詰め寄る適時二塁打を放ったこともあり、マチャドは一塁ベンチで終始納得のいかない表情を見せていた。若き日のマチャドは血気盛んで、「問題児」や「悪童」と呼ばれたこともあったが、パドレスでは精神的支柱として、打倒ドジャースに燃えるチームをまとめている。【試合詳細】パドレス-ドジャース

【パ・リーグ】先週のMVPと今週の注目 好調ソフトバンク柳町達の交流戦打率5割8分

各チームの現状をお届けします! 球団ごとに担当記者による先週のMVP、今週の注目点、選手の入れ替え&2軍の情報、広報情報をお届けします。 日本ハムの先週の戦績と今週の予定 オリックスの先週の戦績と今週の予定 ソフトバンクの先週の戦績と今週の予定 西武の先週の戦績と今週の予定 楽天の先週の戦績と今週の予定 ロッテの先週の戦績と今週の予定 【イラスト】パ・リーグの1週間振り返り 選手の入れ替え&2軍情報

【セ・リーグ】先週のMVP&今週の見通し 巨人のリチャード、地元福岡で再び輝けるか

各チームの現状をお伝えします! 各球団の担当記者が選んだ先週のMVP、今週の注目ポイント、選手の入れ替えや二軍情報、広報情報をお届けします。 阪神先週の成績と今週の予定 DeNA先週の成績と今週の予定 広島先週の成績と今週の予定 巨人先週の成績と今週の予定 中日先週の成績と今週の予定 ヤクルト先週の成績と今週の予定 【イラスト】セ・リーグの1週間振り返り 選手の入れ替え&二軍情報

パドレスファンから爆音で対ドジャース専用の名物コール発生 因縁ライバル対決は序盤から大激戦

本拠地のパドレスファンから、名物コールが発生した。ドジャースが大谷翔平投手(30)の二塁打から2点を先制するも、その裏にスーパースターのフェルナンド・タティス外野手(26)の安打や、チームリーダーのマニー・マチャド内野手(32)の適時打、昨季新人王のジャクソン・メリル外野手(22)の犠飛で同点に追いついた。2回は2四球で演出した2死一、三塁から、一走太ティスが二盗を敢行。ウィル・スミス捕手(30)は二塁へ送球したが、これが悪送球となり、パドレスが1点を勝ち越した。2位パドレスは首位ドジャースと1ゲーム差。昨季はポストシーズン(PS)でドジャースの前に敗退しており、スタンドを埋め尽くしたパドレスファンから、名物の「Beat LA!(ドジャースを倒せ!)」コールが大音量で響き渡った。試合をひっくり返されたドジャースだったが、直後の3回にテオスカー・ヘルナンデス外野手(32)の同点犠飛と、スミスの勝ち越し2ランで再びリードを奪った。【ライブ速報】パドレス-ドジャース

大谷翔平、グレーのジャケットをまとい、引き締まった表情で敵地ペトコパークへ

ドジャースの公式インスタグラムが、大谷翔平投手(30)が敵地に向かう様子を公開しました。この日はペトコパークでライバルのパドレスとの重要な3連戦を迎えます。大谷選手は白いTシャツにグレーのジャケット、黒いキャップを後ろ向きにかぶり、引き締まった表情でスタジアムに姿を現しました。ペトコパークではこれまで12試合で打率.133、1本塁打、2打点、OPS.564という結果で、相性が良くありません。今シーズンは試合前時点で打率.293、23本塁打、39打点、11盗塁、OPS1.021と好成績を収めています。5試合連続で安打を記録しており、7試合ぶりに24号本塁打が出れば、メジャー通算249号となり、250号に近づく重要な一戦です。首位ドジャースは、2位のパドレスとわずか1ゲームの差。この3連戦に加え、17日からは4連戦も控えており、緊張感のある7試合が続きます。昨シーズンはポストシーズンの地区シリーズで対決し、ドジャースが1勝2敗から連勝してワールドシリーズの舞台へ駆け上がりました。

【潜入】長島三奈さん「父が世界で一番好きな方」弔問に訪れた松井秀喜氏をまぶしい朝日が照らす

肺炎のため、3日に89歳で死去した巨人長嶋茂雄終身名誉監督。7日の通夜、8日の告別式が終わり、世の中を明るく照らし続けた太陽は旅立ちました。都内の長嶋邸には、一報から報道陣が集まり、弔問を取材。いつもメディアに優しかった長嶋さんに、最後まで甘える形で詰めることになりました。3日午前9時半から、6日の午後4時まで…閑静な都心の一等地、78時間30分の群像に潜入です。   ◇   ◇   ◇6月4日午前3時過ぎ、長嶋さんの自宅がある都内の住宅街は、まだ暗闇に包まれていた。報道陣の姿もない。1人で陣取る事がどこか恐縮で、一礼をしてから周囲を少し歩いた。しばらくして戻ると同じく喪服姿の取材者が集まってきた。日本スポーツ界最大の偉人が、そこに眠る。暗がりの中で静かに時が過ぎる。午前4時57分、空が白みはじめ、1台の車が自宅前に止まった。紺色スーツの松井秀喜さんが、神妙な面持ちで降りてきた。呼び鈴を鳴らす。「松井さーん!」。次女三奈さんが玄関から飛び出てきた。しめやかさより、明るさが勝る。松井さんも緊張が解けるように、ほほえんだ。「ご存じの通り、父は松井さんが世界で一番好きな方です」。娘として7日の通夜の喪主あいさつで語るほど、2人の関係は濃かった。一分一秒でも早く再会できる事を喜んでいた。弔問の時間が過ぎていく。近隣住民の方も通り過ぎる機会が増えていく。みな、家に向けて手を合わせていく。そして、報道陣へもあいさつをしてくれる。この家には古くから番記者が集った。報じる側だけではない。その後に話を聞いた70代、ファン歴60年以上の女性は「昔、ご自宅にサインをもらいに伺った」と教えてくれた。選手名鑑に住所が掲載されていた時代もあった。「長嶋さんは快くサインしてくださって」と声を詰まらせた。長嶋邸に集う人々を、長くこの街は受け入れてきた。長嶋さんもこの街、日本中を照らし続けてきた。すっかり明るくなった午前7時10分過ぎ、松井さんが対面を終え、報道陣の前に立った。ひときわまぶしい朝日が、その顔を照らしていた。【阿部健吾】 ◆長嶋邸の前・時系列【6月3日】午後1時17分 長嶋さんが自宅に到着。長男の一茂さん、次女の三奈さんが付き添う25分 ソフトバンク王貞治球団会長が到着その後、巨人川相2軍野手総合コーチ、谷佳知・亮子夫妻、元総理大臣・中曽根康弘さんの息子の中曽根弘文参議院議員らが弔問【4日】午前4時57分 ニューヨークから緊急帰国した松井秀喜氏が到着。約2時間、弔問した9時半 中畑清氏が弔問10時 高橋由伸氏が、妻で元日本テレビアナウンサーの小野寺麻衣さんとともに弔問その後、柴田勲氏、篠塚和典氏、定岡正二氏、松坂大輔氏、青木功日本ゴルフツアー機構前会長、里見治セガサミーホールディングス株式会社代表取締役会長らが弔問【5日】午前10時すぎ 柴田勲氏が2日連続の弔問午後1時半 元NHKの青山祐子アナウンサーが弔問【6日】午前9時 元広島監督の山本浩二氏が訪問同30分 日本ハムの栗山英樹CBO10時10分 柴田勲氏が3日連続で正午 歌手の山口かおる午後1時10分 報道陣にすいかの差し入れ【7日】午後2時33分 長嶋さんを乗せた車が自宅を出発3時13分から24分 東京ドーム周辺を走行4時3分 斎場に到着6時 通夜が開式【まとめ】長嶋茂雄さん死去89歳 伝説残したミスタープロ野球 通夜、告別式で最後の別れ/1

【西武】隅田知一郎「近本さん、佐藤輝明さん、森下君…しっかり抑えたい」猛虎打線に再挑戦

西武ライオンズの隅田知一郎投手(25)は、興奮を胸に10日に行われる阪神タイガース戦(ベルーナドーム)に備えています。「いやぁ、一番楽しみにしていました」と迷わず答えます。その理由は「強いんで」。ここまで6勝、防御率1・04を誇るパ・リーグを代表する左腕として、阪神の強力な打線に立ち向かいます。プロ1年目の2022年6月2日、甲子園での阪神戦に登板した際の強烈な記憶が心に残っています。「試合前、ブルペンに向かう途中で阪神ファンから『ルーキー、どんなもんじゃい!!』と声をかけられ、その迫力を感じました」。その試合は5回3失点(自責1)で敗れましたが、今回は成長した姿を見せる機会です。多くの阪神ファンが訪れ、一塁側の内野席は黄色に染まるかもしれませんが、「普通にエンターテイナーがいっぱいいるな~って、そんな感じで見ると思います」と大歓声にも動じず、相手打者に集中します。「彼らは一人ひとり、闘志をむき出しにして、燃える人が多いイメージですね」と語り、それに負けない心構えを示しました。「相手投手より先に降りないように、特に近本さん、佐藤輝明さん、森下君…このあたりをしっかり抑えたい」と意気込んでいます。

ロン・ワシントン監督の内野守備学校 小さいグラブ→平らなグラブ→通常グラブ…メソッド紹介

世界最高峰の舞台で世界一を目指す、日本の侍たち。日刊スポーツでは今季、ドジャース大谷翔平投手はもちろん、日本人メジャーリーガーと彼らにまつわるストーリーを「SAMURAI MLB」と題して紹介する。海を渡って戦う日本人選手たちに、多角的に迫っていく。   ◇   ◇   ◇「ロン・ワシントン内野守備学校」へようこそ-。エンゼルスのロン・ワシントン監督(73)が、試合前練習で毎回実施する「内野ドリル」について語った。96年のアスレチックスのコーチ時代から導入し、ゴールドグラブ賞6度のエリック・チャベス、ブレーブスのコーチ時代には、同2度のカブスのダンスビー・スワンソンら数々の名手を育成。今ではこのドリルを参考にするメジャーリーガーも多い。内野守備指導の名伯楽が、「未来のSAMURAIメジャーリーガー」たちへ、メソッドを紹介する。【取材・構成=久保賢吾】■「実際にお見せしましょう」「私が実際にお見せしましょう」。ワシントン監督は、通常より小さな“ワシントンモデル”のグラブを手にグラウンドに両膝をつき、サッと構えた。両膝をつく姿勢にするのは「手の動きをより意識するため」で、ショートバウンドのゴロを真ん中、左側、逆シングルの順で捕球した。ワシントン監督 (両膝をつくことで)まず、手をどのように動かせばいいかを教えてくれる。次に、足の動きも手の動きと同じなので、手足が同時にうまく動かせるようになります。手の動作によって、足の角度とかも変わっていくので、足の角度とかも教えられます。ワシントン流の「内野ドリル」のルーティンは、小さいグラブ→捕球面が平らなグラブ→通常のグラブ、の順で行われる。膝をついた姿勢で捕球した後は、立った状態での捕球、左右に動きながらの捕球など、より実戦を意識した形へと移っていく。(1)小さいグラブ「普通のグラブよりちょっと短いです。ボールがここ(網の先)に来てしまったら、大きいグラブなら捕球できますが、小さいグラブだとミスになるので、継続的にここ(ポケット)で捕球できるように訓練するためのグラブです」(2)平らなグラブ「ゴロをここ(網)で捕るのではなく、手のひらの中心部でボールをつかむ練習ができます。このようなグラブは元々ありましたけど、私の考えをインプットして、作られたものを今は使っています」 ■私は「選手を変える先生です」最後に通常のグラブを使用する。ワシントン監督は「最後に球がバウンドした時のホップが一番大切なので、それを読み取ることに集中するためにやっています」と説明。下投げ、ファンゴ(ノック)バットで打った打球の捕球などを3種類のグラブで計96球受け、感覚を植え付ける。ワシントン監督 (捕球で)大事なことは、グラブを低い位置から動かし始めることです。高い位置だと(捕球までに)『1(下に落とす)、2(前に出す)』と2つの動きが必要になりますが、低い位置で始めた場合には、1つの動き(前に出す)で捕球することができます。「内野ドリル」のアイデアは、自身がドジャースに所属した現役時代に教わった。内野コーチだったチコ・フェルナンデス氏から指導を受け、96年にアスレチックスのコーチに就任した時に実践。現役時代に教わった時はフェアゾーン内で行ったが、ファウルゾーンに場所を移し、アレンジを加えながら作り上げた。ワシントン流の「内野ドリル」で守備を学び、数々の名手が育った。アスレチックスでは、チャベス、テハダ、セミエン(現レンジャーズ)、ブレーブスではスワンソン(現カブス)らを指導。昨年から監督を務めるエンゼルスでは、遊撃ネトの守備力向上に大きな影響を与えた。ワシントン監督 「ロン・ワシントン内野守備学校」の門をくぐった選手は、みんな上達しています。最近のいい例としては、ネト選手が挙がりますが、最初はあそこまで上手ではなかった。私は「選手を変える先生」です。強靱(きょうじん)なフィジカルを生かした、ダイナミックなプレーの裏側には、日々の基礎練習がある。ワシントン監督は「基礎を鍛えることによって、毎回、毎回同じようにできるようになってきます。(技術は)そうやって磨き上げられてくるものなので、基礎というのはすごく大切なものです」と説いた。◆ロン・ワシントン 1952年4月29日、米国ルイジアナ州ニューオーリンズ生まれ。フロリダ州立大から70年にロイヤルズと契約。77年ドジャースでメジャーデビュー。5球団で通算564試合に出場し、89年引退。マイナーのコーチなどを経て、07年レンジャーズ監督就任。10、11年ワールドシリーズ進出も2年連続敗退。14年辞任し、翌年途中からアスレチックスでコーチ復帰。ブレーブスを経て、24年からエンゼルス監督。現役時代は180センチ、70キロ。右投げ右打ち。【動画】メジャーでの守備練習秘訣は?名伯楽エンゼルス・ワシントン監督の「内野ドリル」大公開