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【南北海道】北星学園大付、センバツ出場の東海大札幌を破り、3年ぶりに南北海道大会へ進出

北星学園大付属高校野球部が、今春のセンバツに出場した東海大札幌を破り、3年ぶり4回目の南北海道大会への進出を果たしました。試合は、2点差で追う3回に相手守備のミスもあり、3点を獲得して逆転。6回には同点に追いつかれましたが、9回2アウト一、三塁の場面で、相手投手の暴投により決勝点を奪いました。7回からマウンドに立った2番手の畠山大輝投手(3年)は、3イニング無失点で抑え、チームに勝利をもたらしました。「まずはホッとしています。これは自分の力ではなく、全員が応援し、守ってくれたおかげです」と、チームメイトへの感謝を語りました。彼らの母校であるのは、昨秋のドラフト4位で巨人に入団した石田充冴投手(18)が在籍していた学校です。沼山健吾監督(42)に対しては、試合後に石田選手から勝利を祝うメッセージが届いたとのことです。監督は「夏の大会は1点差の勝負が多い。それに備えて準備と練習をしてきた結果、選手たちがしっかりと実践してくれました」と満足げに語りました。

【西武】かつての「激戦地」で育った与座海人が戦後80年に思うこと 1日地元沖縄で里帰り先発

小学生の頃、みんなで学校裏の坂道を登ったことを、西武の与座海人投手(29)はしっかりと覚えている。目的地は浦添城跡だった。「今でも覚えているのは、城跡に弾痕が残っていたことです。現代では想像もつきませんよね」と話す。与座は沖縄・浦添市で育った。「前田という場所で育ちました。沖縄地上戦で最大の激戦地とされる場所です」。米軍は北谷付近から上陸し、前田の丘が防衛線となったことが語り継がれている。「テレビには映せないような映像もいくつかありました」と語る。平和な時代に生まれましたが、その平和が些細なことで崩れる可能性を感じながら育ちました。2年前に与座さんから聞いた話は今でも鮮明に覚えています。「僕の家の上には普天間基地へ向かう飛行機のルートがあるんです。高台に位置していて、ほとんどすれすれを通る感じです。オスプレイも飛んでおり、震動でテレビが揺れることもありますよ」と。与座さんは当時、「ロシアとウクライナの戦争映像を見ると、何とも言えない苦しい気持ちになることがあります」と話していました。2年が経ち、今年の7月1日、オリックス戦(那覇)での里帰り登板があります。しかし、世界の争いは依然続いています。日本は太平洋戦争から80年を迎えます。今年も、何よりも家族や友人が見守る地元でプロ野球の1軍投手として投げられることがうれしいと与座さん。「帰ってきたな、という気持ちです。独特の雰囲気や香りが漂っています」。そして一人の沖縄出身者として、「平和への願いと人命の大切さ。自分にできることは少ないかもしれないけれど、節目節目で発信できれば」と述べています。そのような思いでマウンドに立つことでしょう。【金子真仁】

菊池雄星が牽引する新生エンゼルス、時代を逆行するオールドスタイルへ転換

エンゼルスは、「オールドスタイル」への回帰によって球団記録を樹立しました。今シーズンは、開幕投手を務める34歳の菊池雄星投手を中心に、中4日から中5日の先発ローテーションを5人で堅守しています。シーズン81試合目となる6月27日(日本時間28日)のナショナルズ戦で、5人の先発投手のみを起用するという連続試合数記録を更新しました。かつて大谷翔平投手(現ドジャース)が在籍した2018年から2023年までは先発6人制を採用していましたが、5人制に戻し、2014年以来となるポストシーズン進出を目指して再建を進めています。   ◇   ◇   ◇主戦投手の菊池雄星を中心にエンゼルスは新たな基盤を固めています。6月27日の81試合目で、先発5人制を継続し続け球団新記録を達成しました。菊池に続く先発陣は、26歳の右腕ソリアーノ、2年目のコハノビツ、ベテラン左腕アンダーソン、通算102勝の右腕ヘンドリックスです。若手とベテランが融合し、ローテーションを崩さずにシーズンの半分以上を戦い抜いています。このシーズンに「先発5人固定」を続けているのはメジャー30球団の中でエンゼルスだけです。近年では、オープナーや先発6人制など試行錯誤を行い、投手の登板間隔を空けるチームも増えてきている中での決断です。大谷翔平が在籍していた2018年から2023年まではエンゼルスも主に先発6人制でした。しかし、昨シーズンからワシントン監督の方針により“オールドスタイル”に回帰しました。病気療養のため今季途中で指揮を離れることになりましたが、就任2年目で再建の方向性が固まりつつあります。菊池はケガを避けながら堅固な先発陣を支えています。「ケガをしないで、5日に1回投げることが何よりも価値があると思っています。他のことはあまり考えていません。」 その考えに至ったのには理由があります。「最初はそんな気持ちになれませんでしたが、7年間プレーして過去のデータを見ると、両リーグで平均50人しか規定投球回に到達しません。つまり、1チームに2人いない計算です。」経験を経て、規定投球回162に到達することの重要性を理解しました。シーズン162試合の長丁場で先発ローテーションが不安定になれば、救援陣にも負担がかかります。菊池は先発として「規定以上をしっかり投げるのが難しいことだし、価値あることだと思っています。成績を出せればなお良いですが、年間32、33試合投げることが大事だと思っています。」と言います。その言葉通り、2年連続で規定投球回に到達し、今季もその見込みがあります。チームへの貢献は選手それぞれが様々な形で行っています。数字では目立たないものの、故障なく安定して先発マウンドに立ち続ける菊池の貢献度は大きいです。シーズン半分を迎えた時点でア・リーグ西地区3位のエンゼルス。大谷が移籍して2年目、再建を進めるチームの基盤は確固たるものになっています。【斎藤庸裕】○…今季のエンゼルスは、ドラフト1巡目で指名した選手を8人も起用し、球団新記録を樹立しました。6月23日のレッドソックス戦で、ドラフト1巡目で選ばれた選手をプレーさせました。主力選手のトラウト、ウォード、アデル、中継ぎ投手のデトマーズとバックマンに加え、ネト、シャヌエル、内野手ムーアも活躍しました。「生え抜きドラ1」の8選手出場はブルワーズが1991年7月3日に記録して以来34年ぶりです。エンゼルスの再建が進行中です。

小谷正勝氏が低迷するDeNAの投手陣を分析 外国人選手と首脳陣のコミュニケーションが鍵

巨人戦での3連敗を機に再び苦境に陥ったDeNA。昨シーズンのチャンピオンチームであるはずが、今季は借金2で波に乗れていません。日刊スポーツの客員評論家である小谷正勝氏(80)が、チームの投手陣を分析し、巻き返しへの糸口を探ります。   ◇   ◇   ◇DeNAは、先発の一角であるバウアーが2軍落ちとなりました。ケイと東は防御率1点台でありながら、勝ち星に恵まれず、ケイは5勝5敗、東は6勝4敗という成績です。特に左投手の二人が更に調子を上げ、小差を乗り越えて勝つ試合を増やすことが求められます。東は開幕当初の不調を克服しつつあります。彼が好調時の内外角へのコントロールを取り戻し、チェンジアップも改善すれば、勝球感覚を取り戻せるでしょう。一方のケイは、日本では珍しい左打者との対戦に苦戦しています。良いときは右打者の懐に直球とカットボールを決めることができますが、左打者相手には外角にばかり投げてしまい、相手に狙い撃ちされています。 コーチ陣は相手が左打者を並べることを事前に察知し、対策を立てる必要があります。そのためにはブルペンでの練習を通じて、左打者の内角に投げ込むことが重要です。バウアーは様々な試みを行っていますが、タイミングを誤ってリリースポイントを狂わせています。十分にメンテナンスし、かつての実力を取り戻すことが求められます。外国人選手との会話は問題解決への鍵です。他の先発陣にも注目です。ジャクソンは来日当初は直球専門でしたが、変化球を中心に投げるようになりました。石田裕はお決まりのパターンから抜け出し、積極的に空振りを狙うべきです。ブルペン陣の重要性も増しています。森原は早急に復帰させ、中川は安定感をさらに高める必要があります。そして若手の登用にも積極的に取り組み、新たな戦力を育成していくことが求められます。特に吉野光樹という3年目の投手に注目しており、彼の高めの球の力を活用するスタイルが確立されることを期待しています。最終的に、DeNAは将来のピッチングスタッフのビジョンを示す必要があります。外国人選手に頼る現在の状態から、より一貫した戦略を打ち出さなければ、上位に安定して位置付けることは困難です。(日刊スポーツ客員評論家)

【南北海道】センバツ出場校・東海大札幌が惜敗 「これで終わりか」との思い、9回に痛恨の暴投で決勝点を許す

今春のセンバツに出場した名門・東海大札幌は、札幌地区でその姿を消すこととなった。試合は3-3のまま緊迫した状況で迎えた9回2死一、三塁のピンチ。6回からマウンドに立っていた3年生の高橋英汰投手の暴投により、痛恨の一投で決勝点を奪われました。その裏の攻撃では、主将である3年生の山口聖夏内野手が二塁打で出塁し、犠打で1死三塁のチャンスを演出しましたが、あと一打が出ませんでした。試合後、涙を拭いきれずにいた山口選手は、「目標としていた夏の聖地への道が途絶え、自分たちの挑戦がここで終わったという実感です。高校野球はもうありませんが、後輩たちにはぜひ頑張ってほしいと思います。高校入学時からこの縦縞のユニフォームを着て試合に出ることを夢見ていました。夏の甲子園に出られたらさらに良かったですが、最高の仲間たちと出会えたことが何よりも良かった」と語りました。昨年秋の全道大会を制し、今春のセンバツにも出場した東海大札幌ですが、春季大会では札幌地区予選3回戦で酪農学園大とわの森三愛に敗れ、選抜枠で臨んだ全道大会でも準々決勝で北海に敗れる結果となりました。

ロバーツ監督が評価する大谷翔平らの見えない貢献「翔平を皮切りにみんなが良い仕事をした」

連続で2試合、無安打に終わったものの、ドジャースのロバーツ監督は、大谷翔平を含むパエスやロハスといった選手たちを影の功労者として称賛しました。 大谷は初回の打席で、今シーズン防御率2点台の左腕先発投手ブービックに対し、粘り強く8球を投げさせました。「翔平を皮切りに、みんなが素晴らしい仕事をしました。優れた投手を相手に、チーム全体での努力の賜物です」。結果にとらわれず、内容のあるアウトなど記録には残らない面にも目を向けたといいます。

前田健太、後輩の白シャツに直筆「マエケン画伯」期待の若手右腕からのお願いに「どうですか?」

カブス傘下3Aアイオワの前田健太投手(37)が29日(日本時間30日)、自身のインスタグラムで若手右腕に「マエケン画伯」Tシャツをプレゼントしたことを明かした。なんとも言えない絶妙な絵心で「マエケン画伯」と称される前田は、ジャック・ニーリー投手(25)とのツーショットを公開。前田は「僕の絵のことをどこかで知ったみたいで チームメートにお願いされました。笑 どうですか? 本人はめっちゃ気に入ってくれてました」と絵文字を添えて投稿。あごひげと口ひげがトレードマークのニーリーの特徴を捉え、無地の白いTシャツに直筆で似顔絵を描いたようだった。前田はドジャース大谷翔平投手(30)と愛犬デコピンの始球式を描き、その絵がデザインされたTシャツを大谷が着用。3月には大谷がインスタグラムで「マエケンさんこれにサインください。」と投稿していた。前田は28日(同29日)、本拠地コロンバス戦で6回3失点。5月7日にタイガースを自由契約となり、同月16日にカブスとマイナー契約を無心だ。3Aアイオワでは8試合目の先発登板だった。ニーリーは24年にメジャーで6試合に登板している。

ロバーツ監督、佐々木朗希はマイナーでの調整へ「復帰時期は未定」「体全体を強化」

ドジャースのデーブ・ロバーツ監督(52)が「おはようロバーツ」というABEMAの独占インタビュー企画で、現在離脱中の佐々木朗希投手(23)の復帰に向けたプランについて話しました。佐々木投手は右肩のインピンジメントで5月中旬から負傷者リスト(IL)に入っており、現在はキャッチボールを再開してゆっくりと回復していますが、具体的なリハビリの日程は未発表です。彼は遠征には同行しておらず、ロサンゼルスで調整を進めています。ロバーツ監督は「彼は投球時に完全に痛みが消えることはありませんでしたが、今は良い状態のようです。肩の痛みを和らげるための注射を受け、毎日短い会話を交わし様子を見ています」と状況を説明しました。トレーニング方法も変更し、「ウエートトレーニングを増やし、ストレングス&コンディショニングコーチのトラヴィス・スミスと密にコミュニケーションをとり、佐々木投手専用に組んだウエートトレーニングで体全体の強化を進めています」と笑顔を見せました。さらに、「佐々木選手は(23年の)WBCで投げていた時にはもっと体力があったように見えます。今年は以前のような体力が不足している印象です。そのため、再び体重を増やして体力を強化しようとしています」と述べました。今後の復帰プランについても触れ、「リハビリが必要ですのでおそらくマイナーで調整することになるでしょう。彼の復帰時期は未定ですが、8月下旬には戻ってくることを期待しています。現在はベンチの端で座って、投手や他のチームの打者を観察し、試合を日々見て情報を集めています。選手やコーチとも積極的に交流をしています」と話しました。

【阪神】勝利への流れをつかんだサインプレー 大山悠輔「大きかった」過去の経験を生かす

阪神の守備陣の周到な準備が勝敗を分けた。先発の伊藤将司投手(29)は初回、2アウトながら一、二塁のピンチを迎えていた。前の森下翔太外野手(24)がソロホームランで先制した直後で、ここは何としても抑えて流れをつかみたかった。 打者の増田珠外野手(26)に対してカウントは2-2。5球目を投げる前に、一塁手の大山悠輔内野手(30)は一塁ランナーのホセ・オスナ(32)の背後からベースに走り込んだ。 けん制技術に優れた伊藤投手が絶妙なタイミングで一塁に投げた。判定はセーフだったが、大山は即座にベンチにリクエストを要請。結果、アウトに覆った。この好判断について大山は「そうですね、大きかったと思います」と試合を振り返った。 チームとして用意されたサインプレーが功を奏したようだ。2アウトのため、一塁走者は長打が出れば一気に本塁を狙う心理にある。それを読み切ってのプレーだった。 過去の苦い経験が生かされた。12日の西武戦(ベルーナドーム)では、3点を追う状況で8回1アウト満塁、一塁ランナーの佐藤輝明内野手(26)が同様のピックオフプレーでアウトになった。 阪神は交流戦終了後の4日間を使って、2度にわたり室内練習場を閉め切って連係プレーの確認を行っていた。藤川球児監督(44)は詳細については触れなかったが、ピックオフプレーの確認も含まれていた可能性がある。 この1つのプレーにより伊藤将投手は、3回以降無安打で2安打完封勝利を収め、快勝で6月を締めくくった。

大谷翔平、6月を7本塁打で締めくくる 昨年同月には届かずも昨季をしのぐペース

ロサンゼルス・ドジャースの大谷翔平投手(30)が、彼の得意とする6月を7本塁打で締めました。6月の最初の一発は、2日(日本時間3日)のメッツ戦での23号でした。その後、11試合にわたり46打席で本塁打が出ず、14日(同15日)に本拠地で行われたジャイアンツ戦の第1打席で24号の先頭打者アーチを放ち、同試合の第4打席で25号ソロ本塁打を記録しました。16日(同17日)のパドレス戦では、663日ぶりに打者と投手両方で出場する「二刀流」が復活しました。「投手大谷」としても再び光を放ち、20日(同21日)に行われたナショナルズ戦では、26号2ランを含む5打点を叩き出しました。二刀流復帰後は4本塁打を追加しました。昨年の6月の12本塁打や、今季5月の15本塁打には届かなかったものの、昨季6月終了時の26本塁打を上回る29本塁打を記録しました。6月の打撃成績は、打率2割7分6厘、7本塁打、17打点、盗塁0、出塁率+長打率(OPS)は.967でした。