愛される佐々木朗希、初勝利をクラブハウスで祝福「バイラロ・ロッキー」/Nobu’s Eye

ドジャースの佐々木朗希投手(23)は、待ちに待ったメジャー初勝利を達成しました。
悪天候のため試合開始が3時間6分遅れたブレーブス戦に先発しました。試合は午前0時を過ぎてからのスタートとなり、日付変更という珍しい状況の中でのことでした。それでも彼はメジャー自己最多の98球を投げきり、5回で6安打3失点と奮闘しました。打線の援護もあり、特に「1番DH」で大谷翔平投手(30)が8号ソロ本塁打を含む3安打を放ちました。7試合目の登板で初勝利を手にしました。
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彼が一生懸命チームに貢献し、前向きに過ごそうとする姿勢は、記者として見ても自然と伝わってきます。シーズンを共に戦い、クラブハウスや遠征時に共にいる同僚にとっては、その姿勢はさらに感じられることでしょう。4月末には、ベテラン内野手のロハスが「同僚とのコミュニケーションの取り方やクラブハウスでの振る舞いが、来たばかりの頃とは明らかに違う。彼がコミュニケーションを楽しんでいる様子が見えるようになった。表情もすごく良くなり、それを見るとうれしい」と語りました。
4月26日に本拠地での登板の際、新しい登場曲として「Bailalo Rocky(バイラロ・ロッキー)」というラテンミュージックが流れました。「ロッキー」という発音が名前の「朗希」に似ていることもあって選ばれたようです。ベンチの雰囲気も盛り上がり、誰が選んだのかの詳細は明かされませんでしたが、ロハスの気遣いが感じられました。「曲を楽しんでくれたと思うし、球場でも人気になるでしょう。登板の度にみんなとファンも一緒に盛り上がるはず」と言いました。試合後、佐々木は登場曲の話を振られた瞬間、ほおが緩み、嬉しそうな表情を見せました。
3月29日の本拠地初登板では2回持たずに降板。悔しさを秘めつつも2日後には外野でフリー打撃の球拾いを手伝い、イブル三塁コーチや中継ぎ左腕ベシアの話に真剣に耳を傾けていました。練習ではほぼ毎日、一番乗りでフィールドに姿を現します。同僚や球団スタッフもその姿を見ています。初勝利を祝うクラブハウスで、若手外野手のパヘスが声を上げました。「Bailalo Rocky!」。彼が愛されている様子がはっきりと見てとれました。【斎藤庸裕】