新間寿さん葬儀で佐山聡が弔辞「実際の新間さんは、すごく温かく、家族思い」/全文

4月21日に90歳で亡くなった“過激な仕掛け人”こと元新日本プロレス専務取締役営業本部長の新間寿(しんま・ひさし)さんの葬儀・告別式が4月30日、都内で営まれた。新間さんが会長を務めたストロングスタイルプロレスを率いる佐山聡(67)とプロレスラー藤波辰爾(71)が弔辞を読んだ。以下、佐山の弔辞全文。 ◇ ◇ ◇新間さん、悔しいです。すみません、最後の電話で「頑張れ!」と反対に応援してくれて。「6月は2人でリングに立つぞ」。6月と言いながら、こんなに悪いとは知りませんでした。声も出せない状態で、ベッドに寝てる新間さんのことを聞いて、本当に頑張らなきゃなと(思いました)。この20年間、新間さんと毎日のように会って、北京で食事したり、全国いろいろなところを旅して歩いたり。僕に電話を最後にして「温泉に行きたいなあ」という話をして。「温泉に行こうぜ」と、そういう約束をしたのに。新間さんが亡くなった時に、絶対に新間さんに会いにいかなくちゃいけないと思って、自宅にお伺いした時に、なぜか実感がわかなくて。「佐山頑張れ」。そう静かに言ってくれてるんだなと思いました。その日からなぜか不思議なんですが、僕、声が出るようになりました。新間さんが僕を新日本プロレスに入れてくれて、タイガーマスクとしてデビューさせてくれて。新間さんの過激な仕掛けに、その仕事ぶりは知っていても、若い頃の自分には雲の上の人の状態で、晩年になって新間さんの真の姿を見ることができました。
この20年間、何の仕事でも、動けば雷電のごとく、発すれば風雨のごとく、こんな言葉がぴったりの新間さんだと思います。全国の皆さんはそう思っているはずです。でも実際の新間さんは、すごく温かく、家族思いで、優しいことは、ここにいらっしゃる皆さんはみんな知っていると思います。プロレス愛が非常に強い方でした。新間さんがプロレス愛を語る時、どうも私があまり反応しないので…、それを毎回、応援してくれたのは新間さんでありました。新間さんの温かい、優しい心、プロレスに対する愛情…。今そこで眠っていらっしゃる新間さん、僕もそこに頑張ってみようと思います。愛情を込めて、藤波さんたちと一緒になって、プロレス界を盛り上げていきたいな、そういう心、気持ちになりました。新間さん、まだ別れたくないです。僕が成功するまで見守ってください。私たちはやります。あなたが願っていたごとく、そこに集中して頑張っていきたいと思います。また、いつか、その大成功の報告をしたいと思います。今までありがとうございました。新間さん、ありがとうございました。◆主な参列者 佐山聡、藤波辰爾、ジャガー横田、榊原信行(RIZIN・CEO)、笹原圭一(RIZIN広報事業部長)、中嶋勝彦、関根シュレック秀樹、大仁田厚、雷神矢口、阿部史典、Sareee、MIRAI、スーパー・タイガー、間下隼人、日高郁人、猪木啓介、サイモン・ケリー猪木、ロッシー小川、アントニオ小猪木、平井丈雅(ストロングスタイルプロレス代表)*敬称略