【日本ハム】達孝太、ルール破りの完投で大谷超えの日本新記録!新庄監督「言うことを聞かない子だねぇ」

日本ハムの達孝太投手(21)が“大谷超え”を達成しました。西武との11回戦で自己最多の115球を投じ、4安打1失点でプロ初の完投勝利を収めました。全て先発でのデビューから6連勝という記録は、球団OBの大谷翔平選手(現在ドジャース所属)らの5連勝を超え、初めての快挙となりました。チームの完投投手は12球団で最も多い7人目です。新庄剛志監督(53)は熱い夏のベルーナドームで「完投はなし」と指示していましたが、彼はそれを超えて力投し、チームを5カード連続勝ち越しに導きました。
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蒸し暑いベルーナドームでの115球の熱投でした。日本ハムの達は1点リードの9回に2死一、三塁のピンチを迎えましたが、最後は西武の長谷川をショートゴロに仕留め、グラブを3度たたいて喜んでいました。デビューから無傷の6連勝で、すべて先発での6連勝は、日本の歴代記録を達成し、「新しい記録が作れて嬉しいです。この記録を伸ばしていけたら」とさらなる勝利への意欲を示しました。
27日に西武の今井投手が熱中症で緊急降板したことを受け、新庄監督は「この球場では完投はない」と指示を出したばかりでした。しかし、達は「(監督が)そう言ってたんで、やってやりましたよ」と語り、酷暑の中での「きかん気」に指揮官は「言うことを聞かない子やねぇ。ルール破りの完投。最初から逆に(最後まで)行こうという性格の選手ですから」と喜んでいました。
爆冷に投げ続けた右腕に、指揮官は「汗をかいていないし、もしかすると暑さにものすごく強い選手かもしれない」とコメント。天理(奈良)出身の達は、夏場にシカもぐったりする猛暑の中で高校3年間を過ごし「暑いところでたくさん投げてきたので慣れています。佐藤薬品スタジアム(奈良・柏原市の現さとやくスタジアム)に比べれば、あれに勝るものはない」と涼しげに振り返りました。
まだ高校卒業4年目。そのため新人王を目指せる位置にいますが、本当の目標はそこではありません。「取れたらラッキーぐらい。取りに行くものじゃない。最多勝だったら取りに行く気持ちはあるかもしれないけどね」と大胆なコメント。「次は完封です」。暑さ知らずのイケメンが、ここからさらにギアを上げていきます。【永野高輔】