【柔道】「敗北で強くなる」阿部一二三、6年ぶりの黒星の後、ロサンゼルス五輪への決意を新たに

男子66キロ級で阿部一二三(27=パーク24)が銅メダルを獲得しました。
3位決定戦では、キューバのオルランド・ポランコに一本勝ちしました。
今大会は、昨夏のパリオリンピックで2連覇を果たして以来初めての国際大会です。阿部は2回戦から登場し、イタリアの選手に優勢勝ちしました。3回戦では、フィンランドの選手に対して袖釣り込み腰で一本勝ちを決めました。
しかし、準々決勝でタジキスタンのオビド・ジェボフに内股透かしで一本負け。66キロ級での敗戦は、2019年8月の世界選手権東京大会準決勝で丸山城志郎に技ありを奪われて敗れて以来、5年10カ月ぶりのことです。海外選手に敗れたのは、2019年2月のグランドスラム(GS)パリの初戦で、イタリアのロンバルドに一本負けして以来6年4カ月ぶりとなります。2020年4月にパーク24に所属するようになった阿部にとって、社会人として初の黒星でした。
予想外の敗退から立て直し、十数分後の敗者復活戦でカザフスタンのグスマン・キルギズバエフに優勢勝ちし、3位決定戦でも果敢に攻めてメダルを確保しました。
阿部一二三は試合後に、「パリ五輪が終わってから1年もたっていない中で、再び世界選手権の畳に立てたのは良かったです。敗北を乗り越えて強くなると信じています。この敗北をロサンゼルス五輪へ向けて無駄にしたくない」と語りました。
男子日本代表監督の鈴木桂治は、「阿部はすでにオリンピックで2回優勝している選手です。これからどう心をつくっていくかが重要になる」 とコメントしました。