天龍プロジェクトの15周年記念イベントで、長与千種(60歳、マーベラス所属)と引退試合を間近に控えた里村明衣子(45歳、センダイガールズプロレスリング所属)が「師弟コンビ」として第5試合に登場しました。彼女たちはそれぞれの弟子であるYUNA(21歳、センダイガールズプロレスリング所属)と暁千華(19歳、マーベラス所属)と対戦しました。
試合の終盤、里村は暁に、長与はYUNAに同時にエルボースマッシュを決め、さらにダブルのデスバレーボムを食らわせました。最終的には里村がサトムラ・スペシャル(走り込んでの変形ニードロップ)で暁から3カウントを奪い勝利しました。
試合後、里村は長与をフォールし、4人全員でリング上で輪になって座礼をして締めくくりました。
試合後、里村は「最後の最後に、ずっと育ててくれた長与さんとリングの上で組めるなんて夢にも思っていませんでした。本当に天龍源一郎さんに感謝しています。このような機会をいただけることを想像もしていませんでしたし、可能性すら見えていなかったので。天龍さんがこのカードを組んでくれたことに本当に感謝しています。ありがとうございました」と、共に戦えた喜びと天龍への感謝を述べました。
一方、長与は「これまでいろんな弟子がいましたが、彼女ほど厳しく指導したレスラーはいませんでした。どこかで彼女がまた現役でいてくれると期待していました。私が育てたのではなく、私が弟子に恵まれたんです。これは明衣子さんの時代から今も続いていて、弟子に恵まれているからこそ、自分がこうしていられるんだと思います」としんみりと語りました。
長与はさらに「ようやく終わりが見えたことで、いよいよセンダイガールズに本気で向き合える気持ちになれました。GAEA(JAPAN)の時は未熟な部分もありましたが、最後にはちゃんと向き合ってもらえましたし、自分の中では一区切りついたと思っています。これからは良いライバルとして競い合っていければと思っていますが、やはり寂しいですね」と感慨深く話しました。
里村は「2005年にGAEA JAPANがなくなった時期に最後の対戦相手が長与さんだったんですが、終わった瞬間に、こんなに素晴らしい世界で育てていただいたのに、なぜ解散してしまったんだろう、なぜなくなってしまったんだろうとすごく責任を感じていました」と告白しました。
そして、「絶対に私はこのプロレス界をまた盛り上げると心に決めていました。長与さんがマーベラスを立ち上げてくださって。今日、未来ある若手と対戦できて、本当にこれからだと思いました。これからも良い選手を育てていきたいので、マーベラスの選手たちと良いライバル関係でいられるようにしましょう」と団体を率いる者同士として、互いに切磋琢磨を誓いました。