中日ドラゴンズの井上一樹監督(53)は、試合後も8回の川越誠司外野手(31)の2ランが幻となった判定に納得がいかなかった様子を見せました。
8回の1点差を追う場面で、1死一塁の状況でヤクルトの矢崎投手が投じたフォークボールを川越選手が右翼ポール付近に大飛球。しかし、ファウルと判定され、井上監督のリクエストも認められませんでした。監督は球審の山路氏へ抗議に動きました。
試合後のインタビューでは、「私が(三塁ベンチから)見ていた位置と、ポール付近の真正面での判定が違っていた感がある。右翼ポールを確実に巻いていると思ったから、これはね」と述べました。
リクエスト後に再度審判に抗議した理由について、「NPBでは、リクエストに関する判定への抗議自体が許されていないんでしょう。でも、オレがね、判定は変わらないよと分かっていても、言わない監督なんていないでしょう? 退場が怖くて、言わない監督もいないんですよ。」と切実に語りました。また、「ロースコアの試合での一打だったから、必死にやらなければならない場面だった」と続けました。
さらに、スポーツマンシップに欠けていると思われたくないため、その点については口をつぐみましたが、「ジャッジのあり方について、もっといろいろ提案してもらいたいですね。アメリカのように、ジャッジマンがビデオを見に行くわけではなく、専用のスタッフがいるわけで、そういう体制も必要ではないかと思う」と米国のメジャーリーグに似たビデオ判定専門の人員の導入を提案しました。この考えを球団と共有し、NPBに意見書を提出する予定です。
▽敷田責任審判(8回川越のファウルに中日がリクエストするも判定が変わらず)「ホームランの映像がありませんでした」
▽中日川越(8回入れば逆転2ランの大飛球もファウル)「自分ではポールを巻いたと思ったので、正直ショックです。自分のミス(4回に左翼で適時失策)で1点入ったので何とかしたかったので、なおさら悔しいです。」