岩井千怜、米ツアー参戦8試合目で初優勝「こんな早く」 父の雄士さん「親孝行だね」

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今季から米ツアーに参戦している22歳の岩井千怜(Honda所属)が、待望の初優勝を果たしました。1打差の2位からスタートし、7バーディー、1ボギーで回り、トータル12アンダーの276で2位に6打差をつける逆転での独走優勝を遂げました。日本国内で既に通算8勝をしている彼女は、米ツアーという最高の舞台でも8試合目にして実力を発揮しました。今季は竹田麗央選手、西郷真央選手に続き、日本勢にとっては3勝目となりました。12試合全てで10位以内に入るという素晴らしい成績を残しています。

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笑顔がトレードマークの岩井千怜選手は、表彰式で思わず涙を見せました。

「まさかこんな早く優勝できるなんて、すごく嬉しいです。」

1打差の2位からスタートし、前半1番パー4で8メートルのバーディーパットを決めて逆転しました。その後、3番から4連続バーディーを重ね、6打差をつける独走で優勝を勝ち取りました。

「差が開いても限界を設けず、できる限りやり尽くすことが目標です。最後までバーディーを狙いながらプレーしました。」

彼女の平均飛距離は258ヤード、フェアウェイキープ率は約57%、パーオン率は約72%という平均的な数値ですが、複雑なグリーンを攻略し、パット数はわずか25に抑えました。連日33度を超える暑さにも負けることなくプレーしました。

メキシコでは8年ぶりの開催で、現地カンクンに20年以上前に新婚旅行に訪れたという父雄士さんは「嬉しい。親孝行だね」と会場で喜びを語りました。

日本で通算8勝を誇る岩井千怜選手は、双子の姉で6勝を挙げる明愛選手と共に今季から米国での挑戦を始めました。「孤独を感じることが多いスポーツですが、共に戦うチームがいることで安心できます。」試合には両親のサポートを受けながらチームとして挑んでいます。

昨年、姉妹のバーディー数に応じて約1900万円を能登半島地震の災害義援金として寄付しました。プロとしてのゴルフでファンを楽しませ、社会を笑顔にすることが彼女のライフワークです。

次戦は29日開幕の全米女子オープン。今回出場できなかった世界ランキング上位者たちも戻ってきます。岩井千怜選手は22年8月に、NEC軽井沢72、CATレディースで国内ツアーの初優勝から2週連続優勝を果たすという史上3人目の快挙を達成しました。「次の試合でも家族とチームで頑張ります。」と語り、メジャー大会での上位進出を目指します。

◆岩井千怜(いわい・ちさと)2002年7月5日、埼玉県生まれ。8歳でゴルフを始め、埼玉栄高校、武蔵丘短期大学出身。2021年にプロテストで史上3組目の双子姉妹で同時合格。同年にカストロール・レディースでプロ初優勝。その後、双子の姉明愛も優勝し、史上初の姉妹での2戦連続優勝を達成。2022年にはNEC軽井沢72でレギュラーツアー初優勝、CATレディースも制し、史上3人目の初優勝から2週連続優勝を果たしました。家族は両親、姉、2歳下の弟光太さん(日大ゴルフ部)。身長162センチ、体重59キロ。

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