大の里が連続優勝!日本人横綱が6年ぶりに誕生確実** **

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大関大の里(24=二所ノ関部屋)は2場所連続で4回目の優勝を果たしました。大関琴桜に勝利し、13連勝の自己記録を更新しました。後続との差を3つに広げ、13日目で優勝が決まりました。
これにより、横綱審議委員会の内規である「大関として2連続優勝」を満たし、彼の第75代横綱への昇進は確実です。師匠の二所ノ関親方(元横綱稀勢の里)の引退後、約6年間不在だった日本人横綱が誕生します。
13日目での優勝決定は、2015年初場所の白鵬以来10年ぶり。日本人力士に限ると、1996年秋場所の貴乃花以来の29年ぶりです。横綱昇進がかかった場所での13日目優勝は史上初のことです。
日本体育大学時代に2年連続でアマチュア横綱を獲得した大の里は、2023年の夏場所で幕下10枚目格付出しデビューを果たしました。所要13場所での横綱昇進は、1958年以降の年6場所制において最速となり、輪島の21場所を超えました。昭和以降としても、羽黒山と照国の16場所を超えます。初土俵から無敗での横綱昇進は、史上初の快挙です。
◆13日目の優勝 2015年初場所の白鵬以来10年ぶり。大関としては、2012年初場所の把瑠都以来。日本人力士としては、1996年秋場所の貴乃花以来29年ぶりです。
◆横綱昇進までの流れ 日本相撲協会審判部が横綱昇進に相当と判断した場合、八角理事長(元横綱北勝海)に対し、場所後の理事会招集を要請します。理事長は横綱昇進について横審に諮問し、横綱審議委員会(横審)は千秋楽翌日の26日に行われる定例会で審議を行います。出席委員の3分の2以上の賛成があれば横綱推薦を理事長に答申し、これが事実上の最終決定となります。答申を受けて28日に開催される理事会で横綱昇進が正式決定されます。
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大の里泰輝(おおのさと・だいき)
◆生まれ 2000年(平成12年)6月7日、石川県津幡町生まれ。本名・中村泰輝(なかむら・だいき)。
◆幼少期 生まれた時は4036グラム。幼稚園時代から常に同級生より頭一つ大きかったです。津幡町少年相撲教室で、小学1年生の7歳から相撲を始めました。小学1年生のころには、チェーン店の牛丼並盛り2杯をぺろりと平らげるほどでした。
◆中学、高校 小学6年生の夏に「強くなりたい」と思い、新潟県糸魚川市に相撲留学。能生中学校、海洋高等学校に進学しました。
◆大学 日体大では1年生で学生横綱を獲得。3、4年生時にはアマチュア横綱に。幕下10枚目格付け出しの資格を得て、大相撲デビューを果たしました。
◆幕下 昨年の夏場所初日には、日体大の2年先輩である石崎と初対戦し黒星を喫しました。2日後には初白星を挙げ、「前評判で騒がれすぎたが、ただの人になった」とコメント。6勝1敗で名古屋場所を迎えましたが苦しみ、六番相撲で再び石崎に敗れましたが、七番相撲で勝利し、新十両昇進を決めました。
◆十両 所要2場所での新十両は、伯桜鵬の1場所に次ぐスピード記録。昨年秋場所初日の関取デビュー戦でも石崎改め朝紅龍と対戦し、「三度目の正直」で初白星。この場所と続く九州場所で12勝3敗とし、十両を2場所で通過しました。
◆幕内 昨年初場所で、昭和以降では3位タイの所要4場所で新入幕を果たしました。同場所で優勝争いに加わり、10日目から関脇琴ノ若(現琴桜)、大関豊昇龍、横綱照ノ富士に3連敗も、新入幕力士が横綱と対戦するのは10人目でした。同場所は敢闘賞を受賞し、続く春場所でも敢闘賞と技能賞を獲得。夏場所での6場所での新三役昇進は昭和以降2位の速さでした。その夏場所では12勝3敗で、所要7場所と史上最速で優勝し、技能賞と殊勲賞を獲得しました。名古屋場所は9勝に終わりましたが、優勝した照ノ富士を破って殊勲賞を受賞し、史上初めて新入幕から4場所連続で三賞を受賞しました。秋場所では13勝2敗で2度目の優勝を果たし、技能賞と敢闘賞で5場所連続三賞受賞。場所後に大関に昇進。今年春場所で3度目の優勝を飾りました。
◆サイズ 192センチ、191キロ。靴のサイズは32センチ。腕回りは53センチ、太もも回りは76センチ。
◆得意技 右四つ、寄り、突き、押し。
◆特技 けん玉。
◆家族 父・知幸さん、母・朋子さん、妹・葵さん。
◆血液型 O型。