ロッテ、ZOZOマリン老朽化で移転計画 新スタジアムは固定式か開閉式ドームか** **

**
ロッテの本拠地球場が近隣に移転する可能性が浮上しています。老朽化が進むZOZOマリンスタジアムの現状を受け、球場を所有する千葉市と土地を所有する千葉県が、幕張メッセ駐車場付近へ移転し新しいスタジアムを建設する方向で検討していることが、11日に複数の関係者の話でわかりました。
◇ ◇ ◇
新しい候補地は、現在の球場からほど近い幕張メッセ駐車場です。ここは、1999年にロックバンド「GLAY」が日本音楽史上最大20万人を動員した伝説的なライブを行った場所でもあります。移転計画の背景には、現球場が抱える老朽化の問題があります。
マリンスタジアムはJR海浜幕張駅から徒歩約15分の立地にあります。1990年に幕張海浜公園内に完成し、川崎球場から移転したロッテの本拠地として年間約70試合が開催されるほか、「SUMMER SONIC」などの音楽フェスティバルやマラソン大会も開かれ、多くの人々に親しまれてきました。
しかし、30年以上が経過し、特に東京湾に面しているため、塩害が深刻です。スタンドの金属部分のさびや、室内練習場の雨漏りが進行しており、観客用通路の狭さや車いす席の不足も問題となっています。
高坂俊介球団社長は2023年1月、球場を所有する千葉市の主導で大幅改修、新設、移転を含めた検討が行われていることを説明しました。球団は指定管理者であり、「具体的な相談が進んでおり、千葉市と協働しています」と述べました。
市は2023年7月、改修案と建て替え案をそれぞれ3つずつ、計6案の基礎調査結果を発表しました。改修の場合、最大で1000億円、建て替えの場合は屋外型で最大1772億円、固定式ドームで最大2354億円、開閉式ドームで最大2505億円と試算されています。資材費の高騰もあり、ドーム案の実現は不透明です。
いずれにしても、老朽化問題が深刻で建て替えが検討されています。候補地の幕張メッセ駐車場は県有地であり、市は県などと協議を進めています。基礎調査によれば、決定から供用開始まで約10年かかる見込みで、JR幕張豊砂駅が最寄り駅になります。
ロッテは今年3月、2030年をめどにファームの本拠地を埼玉の浦和から千葉の君津に移転する計画も発表しました。これによりチームの強化を図りたいとしています。