Year: 2025

【巨人】長嶋茂雄氏への追悼試合で勝利を逃す…阿部慎之助監督「勝つことは本当に難しい」と語る 打線振るわず5連敗

後輩たちよ、勝利の道は険しい-。読売ジャイアンツは楽天と対戦し、今季最悪となる5連敗を喫しました。3日に永遠の名誉監督、長嶋茂雄さんが89歳で逝去されてから初めての東京ドームでの試合でしたが、彼に捧げる勝利を手にすることはできませんでした。先発の赤星投手は7回途中まで1失点と好投しましたが、打線は4安打に抑えられ、今季6度目の完封負けとなりました。ユニフォームの左胸に「3」の文字を刻んで臨んだ阿部慎之助監督(46)は、「ひとつ勝つのは難しいんだと叱咤していただいているのかもしれない」と語りました。   ◇   ◇   ◇天に向かって祈る思いでした。ジャイアンツ打線は沈黙したままで、楽天の先発ハワード投手に対して7回まで無得点に終わりました。交流戦での3連敗で、今季最悪の5連敗です。阿部監督は「みんな、一生懸命勝とうとしている。自分をどうコントロールするか、打てないということは技術が足りないということだけれど、今の戦力で戦わなければならない」と話しました。将来を担う若い選手たちは苦しんでいます。26歳の泉口選手は4打数1安打、23歳の中山選手、24歳の増田陸選手、門脇選手、25歳のリチャード選手はいずれもノーヒットに終わりました。監督は「なんとかその壁を打破して、つなぐ気持ちを持ってやるしかない。できることがあればしてあげたいけれど、フィールドに立つのは選手たちだから」と話しました。選手たちは懸命に食らいつこうとするも、凡退を重ねました。試合前には長嶋さんの追悼セレモニーが行われ、特別映像が映し出されました。左胸に「3」を刻んで戦いました。どんな時でも勝負にこだわり、勝利への執念を持ち続けたミスターに、阿部監督は「『1つ勝つのは難しいよ』と教えていただいているように感じます」と受け止め、「そう考えて、進んでいきます」と前向きに語りました。東京ドームで「長嶋監督」として最後のユニホーム姿を見せたのは01年9月30日。その試合後にミスターがファンに向けて伝えたメッセージで、長嶋氏が後輩たちに未来を託していました。【為田聡史】 ◆長嶋茂雄氏と東京ドーム 東京ドームは88年に開場し、長嶋氏はジャイアンツ監督として93~01年の第2次政権時に本拠地として使用しました。リーグ優勝は1回、日本シリーズは2度優勝しています。94年の日本シリーズ第6戦で初の日本一を達成、00年の中日戦では劇的な逆転勝利でリーグ優勝を果たしました。さらに01年9月30日の試合後に監督を退任しました。また、13年の広島戦の前には国民栄誉賞の表彰式が行われ、松井秀喜氏との始球式も話題になりました。今年3月15日には巨人-ドジャースのプレシーズンゲームにも姿を見せ、ドジャースの大谷選手が試合後にインスタグラムで2ショット写真を公開しました。

【阪神】見事なアピールで危機を回避「ボナファイド」ルールとは? 打者の記録にペナルティも

試合の重要な場面で「ボナファイド・スライド・ルール」が適用されました。0-0の9回無死一塁での出来事。オリックスの西川龍馬外野手(30)が二ゴロ。一塁走者である広岡大志選手(28)が二塁にスライディングした際、わずかに外側にそれたため、守備者の送球を妨害する形に。阪神の小幡竜平内野手(24)がその場で守備妨害をアピール。藤川球児監督(44)のリクエストが認められ、審判の判断が守備妨害に変わりました。結果、走者と打者走者にアウトが宣告。守備側の記録は「併殺」となったものの、攻撃側には併殺打の記録はつきませんでした。広岡選手には審判から「警告」が出されました。英語で「BONA FIDE」は「正しい」という意味。走者が併殺を防ぐために正しくない(危険な)スライディングをしたと見なされた場合には、その走者と打者走者がアウトとなります。

【オリックス】広岡大志の二塁スライディングに「警告」、本人は「接触する意図は一切なかった」

オリックスの広岡大志内野手(28)は、「警告」を受けることになりました。試合は0-0で迎えた9回。広岡選手が強烈な打球を放ち、阪神の石井大智投手(27)の頭部付近に当たってしまいました。この時、石井投手が担架で運ばれる様子を一塁ベースから心配そうに見守っていました。その後、西川龍馬外野手(30)がセカンドゴロを打った時、広岡選手は二塁に向けてスライディングを実施。しかし、遊撃小幡選手の右足と脇腹が接触。結果として守備妨害が宣告され、二塁走者と打者走者の両方がアウトとなりました。このプレーに対して警告が出され、場内の雰囲気は物々しいものとなりました。「二塁手を見た際に少し広がってしまった部分もありますが、二遊間に対して無理にいくのはダメだと理解しています。そういう意図は一切ありません」と広岡選手は語っています。その後、守備につくことなくベンチに下がった彼は、脇腹の状態について「大丈夫です」と話しましたが、「自身のことより石井投手が心配です」と、石井投手への配慮も見せました。

【日本ハム】伊藤大海「カーブやばいっす」バウアーに負けたけど、打席で見た軌道インプット

日本ハム伊藤大海投手(27)が大きな経験値を得た。「日本生命セ・パ交流戦」のDeNA戦(横浜)で、8回9安打2失点の今季2度目の完投負け。3敗目は喫したが、先発で投げ合い、1失点完投勝利を挙げたバウアーの投球に大きな刺激を受けた。チームは連敗で貯金は1つ減って7となった。   ◇   ◇   ◇伊藤は素直に言った。「本当にリスペクトするピッチャーの1人。すごく負けて悔しいんですけど、これからの自分の野球人生において、すごく大事な1試合になったなと思います」。心待ちにしていたサイヤング賞右腕、バウアーとの投げ合いには負けた。それでも敵地での交流戦で投げ合ったからこそ、打席に立って超一流たる由縁を知ることができた。3回無死二塁で迎えた第1打席は3球三振。初球、2球目とチェンジアップに魚雷バットが空を切り、3球目は宝刀ナックルカーブに空振りした。「(ナックル)カーブ、やばいっす…」。驚いたのは、ボールの軌道だ。「打席で見ると、映像で見るほど山がないというか、スライダーに近いような感じ。途中まで真っすぐみたいで、振ってやっとカーブだったんだ(と気付く)ぐらい」と振り返った。そんな変化をするボールを見たのは「初めて」。5回2死二塁でもナックルカーブで空振り三振を喫し、7回にはスリーバント失敗。今季の打撃面の目標に掲げていたプロ初犠打も決められなかった。「野手が打ててないのに、僕が打てるわけないです。(犠打も)無理っす…。やっぱ、いい勉強になりました。ああいうボールを投げられるようになりたいなと思いました」。打席で超一流のボールを脳裏に焼き付けた。自身の投球は初回に失点し、4回も1失点。風が強かった影響もあって「スプリットの落ちはかなり悪かった。そこをすぐ見極めて、真っすぐに切り替えて、なんとか最後まで投げることはできました」。終わってみれば8回2失点でまとめたが、バウアーは中4日で121球を投げて1失点完投。そんな姿をベンチからずっと見ていた伊藤は「ああいう気迫を持てるようなピッチャーに、自分もなりたい。あらためて彼のすごさに気づかされた。いい刺激をもらいました」。新たな成長の糧を横浜土産とする。【木下大輔】【関連記事】日本ハムニュース一覧

【フィギュア】“りくりゅう”は仏&米、シニア1季目の中井亜美は2大会/GPSエントリー発表

国際スケート連盟(ISU)は6日、2025-26年シーズンのフィギュア・グランプリ(GP)シリーズのエントリー選手を発表した。26年ミラノ・コルティナ五輪(オリンピック)シーズンとなる。日本勢はペアで世界王者の三浦璃来、木原龍一組(木下グループ)が、第1戦フランス杯(10月17~19日、アンジェ)と第5戦スケートアメリカ(11月14~16日、レークプラシッド)に登場する。女子で世界選手権2位の坂本花織(シスメックス)は第1戦フランス杯と、第4戦NHK杯(11月7~9日、大阪・東和薬品ラクタブドーム)となる。男子で同3位の鍵山優真(オリエンタルバイオ/中京大)はNHK杯と、最終第6戦フィンランド大会(11月21~23日、ヘルシンキ)に名を連ねた。トリプルアクセル(3回転半ジャンプ)を武器に、新シーズンがシニア1季目となる中井亜美(TOKIOインカラミ)も、第1戦フランス杯と第3戦スケートカナダ(10月31日~11月2日、サスカトゥーン)の上限2試合に出場することになった。日本勢のエントリーは以下の通り。◆第1戦フランス杯(10月17~19日、アンジェ)◇男子三浦佳生壷井達也◇女子中井亜美坂本花織住吉りをん◇ペア三浦璃来、木原龍一組◆第2戦中国杯(10月24~26日、重慶)◇男子佐藤駿山本草太◇女子松生理乃吉田陽菜渡辺倫果◆第3戦スケートカナダ(10月31日~11月2日、サスカトゥーン)◇男子三浦佳生友野一希◇女子青木祐奈千葉百音中井亜美◆第4戦NHK杯(11月7~9日、大阪・東和薬品ラクタブドーム)◇男子鍵山優真佐藤駿※1人は後日発表◇女子樋口新葉坂本花織※1人は後日発表◇ペア※1組は後日発表◇アイスダンス田中梓沙、西山真瑚組吉田唄菜、森田真沙也組◆第5戦スケートアメリカ(11月14~16日、レークプラシッド)◇男子友野一希壷井達也◇女子樋口新葉渡辺倫果吉田陽菜◇ペア三浦璃来、木原龍一組◆第6戦フィンランド大会(11月21~23日、ヘルシンキ)◇男子鍵山優真山本草太◇女子千葉百音松生理乃住吉りをん◇ペア長岡柚奈、森口澄士組

【中日】まさに切り札!代打ブライト健太が決勝の適時打 代打での打率3割6分8厘

同点の6回に中日代打ブライト健太外野手(26)が決勝の適時打を放った。2死一、二塁。左腕坂本の147キロ直球を振りまけず右前へ運んだ。代打での打率は3割6分8厘とまさに切り札だ。前夜、荷物を出すのを忘れてベッドへ。キャリーケース、野球用具入れ、リュックと大量の荷物をかかえて博多から新幹線で名古屋へ移動した。「恥ずかしかったです。(駅のホームで)目立ったと思う」と照れ笑い。チームは連敗を3で止め、借金5とした。【関連記事】中日ニュース一覧

【ヤクルト】武岡龍世が初めてのサヨナラホームランで「本当に嬉しい」 チームを2ヶ月ぶりの連勝に貢献

ヤクルトの武岡龍世選手がファームで鍛えた実力を活かし、人生初のサヨナラホームランを放ちました。この一撃で、チームは4月9日以来となる2ヶ月ぶりの連勝を手に入れました。延長10回1アウトの場面で、ソフトバンクの松本裕投手の投じた直球を右翼スタンドに運びました。「先週のファームでは考えられなかった観客の声援が、本当に嬉しい」と感動を噛みしめました。 武岡選手のご両親は兵庫県の淡路島で玉ネギを栽培しており、自身も「武岡ファーム」で育った甘い玉ネギを送ってもらい、家で常備しています。特によく作るのがハッシュドビーフで、これで英気を養っているそうです。3日に1軍に昇格した彼は、約2週間の2軍生活で「電話やLINEで家族から励ましの言葉をもらった」とし、家族の支えに感謝しています。こうした支えを受け、エネルギッシュにバットを振りぬき、再び1軍で活躍する結果につなげました。 チームは今季3度目のサヨナラ勝利を飾りました。特に8回まではソフトバンクのモイネロ投手に18の三振を奪われる劣勢を跳ね返しました。15試合ぶりに3点以上を上げて勝利した前日の試合では、3年目の沢井選手と2年目の伊藤選手がホームランを放ちました。主力選手が離脱する厳しい状況の中で、若手選手たちが少しずつ成長を見せています。

【ソフトバンク】モイネロが圧巻の奪三振ショー 8回18奪三振も延長での敗戦に

ソフトバンクのリバン・モイネロ投手(29)は、ヤクルトを相手に「日本生命セ・パ交流戦」で一味違う奪三振ショーを展開しました。8回を3安打無失点に抑え、球団記録を更新する1試合18奪三振を達成しました。しかし、その快投も実らず、チームは延長戦でサヨナラ負けを喫しました。これで連勝は3でストップし、交流戦初の黒星となりました。   ◇   ◇   ◇モイネロ投手は試合が進むにつれてますます力を発揮し、対戦相手のバットに球を当てることすら許しませんでした。8回を投げ切り、3安打無失点、球団記録である18奪三振を達成しました。試合後には記録について「知らなかった。誰かがいつか記録を破ると思う。それよりも自分が健康でいいピッチングをすることが重要」とコメントしました。序盤から圧倒的な投球を見せ、3回までのアウトは全て空振り三振でした。この日最速の154キロのストレートを軸に、カーブやチェンジアップを組み合わせました。試合が進むにつれ、内外角を巧みに攻め、積極的なスイングをする相手打線を抑え込みました。モイネロ投手は明るい性格で、豪快な一面もあります。練習場にはスピーカーを担いで入り、大音量で音楽をかけながらリラックスすることもあります。またある日、ベルトを忘れたため、プライベート用の「ルイ・ヴィトン」のベルトを使用してブルペン投球を行い、周囲を驚かせました。この日は神宮球場でファンを魅了するパフォーマンスを披露しました。しかし、9回にオスナ投手が同点2ランを許し、延長10回には松本裕投手が武岡選手にサヨナラ弾を打たれました。小久保監督は「今日は勝ち切るべきだった。打線が得点できる場面でできなかったのが悔しい」と試合を振り返りました。この敗戦により、チームには悔しさが残る結果となりました。【佐藤究】

【日本ハム】伊藤大海「バウアー選手の好みなのか…」2回にマウンド整備を要求した理由とは

日本ハム伊藤大海投手(27)が2回の投球前に、球審にマウンドの整備を要求したシーンを試合後に振り返った。伊藤はこの時に、右足を置くプレートの三塁側の土の部分を掘り返してもらっていた。その理由は「プレートが埋もれているような感じだったんで、『ちょっとプレートを出してください』ということで、お願いしました」。1回の投球中に違和感を感じていたという。「全然、足が抜けるようなぐらい結構盛り上がっちゃっていたんで。(DeNAの先発)バウアー選手の好みなのかわかんないですけど、自分の方だけちょっと掘ってもらうようにお願いしました」と説明した。ちなみにDeNAの先発トレバー・バウアー投手(34)はプレートの一塁側に右足を置いて投球している。【関連記事】日本ハムニュース一覧

【DeNA】バウアー中4日も121球完投で自身4連勝 ハマスタ最多3万3860人歓喜の渦** **

** 球場にはどよめきと歓声が広がっていた。DeNAのトレバー・バウアー投手(34)が9回に登板。すでに8回で112球を投げていたが、その力強さは衰えを見せなかった。9回2アウトから、151キロの速球を初球で投げ込み、最後は見事なナックルカーブで遊撃ゴロに仕留めた。彼のガッツポーズとともに、史上最多の観衆である3万3860人の観客で埋め尽くされたハマスタが盛り上がった。「とても素晴らしい雰囲気でした」とバウアーはその歓喜の中心でコメントした。 9回を7安打1失点で抑える完投勝利はこれで2度目。110球を投げた後の中4日での登板で121球を投げ抜いた。三浦監督は「同点までは彼に任せようと思っていました」と信頼を寄せ、バウアーもその期待に応えた。「自分が投げる試合では全てのイニングを投げ切りたいと思っています。今日はそれができて本当に嬉しいです」と喜びを表現した。 試合は緊張感のある投手戦だった。日本ハムの先発投手である伊藤も完投し、両者がそれぞれマウンドを守り抜いた。「いつか侍ジャパンのチームメートになれたら」とジョークを交えつつ、「彼のような素晴らしい選手と共に投げられて光栄です」と楽しみながら勝利を勝ち取った。 これで今季、3連敗から4連勝となり、パ・リーグ首位を走る相手から白星を得た。「最初の頃はあまり成績が振るわなかったが、シーズン終盤に向けて上位を目指せる選手になれるように」と語った。23年には3勝を挙げて6月の月間MVPを獲得し、交流戦でもその存在感を示している。【小早川宗一郎】