【バドミントン】「ここまで愛してもらえたシダマツは幸せ」最後の国内大会Vで恩返しへ

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「シダマツ」が国内最後の大会でその勇姿を披露します。バドミントン女子ダブルスで、昨夏のパリ五輪で銅メダルを獲得した志田千陽(28)と松山奈未(27)ペア(再春館製薬所)は、9日に都内で行われた日本代表合宿に参加しました。このペアが8月の世界選手権(パリ)をもって解散することが発表された翌朝、2人は明るい表情で心境を明かしました。15日に開幕するジャパン・オープン(東京体育館)は2人にとって国内でのラストゲーム。彼女たちは自国のファンへの感謝の気持ちを胸に、悲願の初優勝を目指します。

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晴れやかな顔をしてシャトルを追い、ラケットを振りました。ペア解消の発表から一夜明け、2人の表情は明るさを増していました。志田は「気持ちがすっきりした。あとはやるだけ」と笑顔を見せ、松山も「やっと言えたことで、気持ちが引き締まった」と穏やかな笑みを浮かべました。

オリンピックで銅メダルを獲得し、世界一を目指す志田と、一方でやり切った感を持つ松山との間で目標の違いが生じました。志田は混合ダブルスで五輪2大会連続銅メダルの五十嵐有紗(旧姓東野)との「ワタガシ」ペアを組み、女子ダブルスを続けます。松山は混合ダブルスへの転向を検討し、競技を続けます。

4月に決断し、国内最高峰のジャパン・オープンを前に公表しました。突然の発表だったため、2人は「批判されるかも」という恐れがありました。

しかし、実際にはファンから寄せられたのはねぎらいの声ばかりでした。志田は「同じ熱意を持って応援してくれる人がたくさんいた」と実感し、松山も「温かい言葉が多く、本当にここまで愛してもらえたシダマツは幸せ」と感謝の気持ちを抱きました。だからこそ「結果で返すだけだ」と思いを定めました。

世界選手権まであと3大会。ジャパン・オープンで8強には3度進出しているものの、表彰台にはまだ届いていません。志田は「これまで良い成績を残せていない」と苦笑いしつつ、「目標は優勝。2人とも負けず嫌いです」と宣言しました。松山も「(準決勝開催日の)土曜日まで残ったことがない。1分でも、1秒でも長くコートに立ちたい」と固く誓いました。

自国の舞台で初の頂点をつかみ、世界選手権で有終の美を飾るため、シダマツは最後まで結果にこだわります。【藤塚大輔】

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