【ラグビー】ウェールズに12年ぶり勝利を収めた日本、リーチ主将「後半の自信が勝利を引き寄せた」

世界ランキング13位の日本代表が12位のウェールズ代表を打ち負かしました。
エディー・ジョーンズ・ヘッドコーチ(65)による第2期政権の2年目での最初の試合で、逆転勝利を収めました。これまで1勝13敗と苦戦を強いられてきた相手から、12年ぶりの勝利です。
日本チームの主将でフランカーを務めるリーチ・マイケル(36=東芝ブレイブルーパス東京)は「後半に走れる自信がありました。日本代表らしいプレーをできて勝てて良かったです」と喜びを語りました。
前半は苦しい状況が続きました。4分には先制点を許し、16分にFB松永拓朗(26=東芝ブレイブルーパス東京)がトライを挙げたものの、負傷で3分後に交代となりました。
投入された中楠一期(25=リコーブラックラムズ東京)がその直後のプレーで、ゴールエリアでボールに手をかけたと判定され、認定トライで7-14の劣勢に。再びトライを許し、7-19で前半を終えました。
しかし、後半は無得点の時間が続く中で59分に得点を重ね、13フェーズにわたる攻撃の末に中楠が左隅にトライを決めました。自らが犯した反則地点での飛び込みは反撃の合図でした。
24分には李がペナルティゴールを決めて17-19と接近、30分にはモールからハラトア・ヴァイレア(26=クボタスピアーズ船橋・東京ベイ)がトライし、24-19と逆転して勝利を収めました。
ジョーンズ体制の昨季は4勝7敗と苦戦しました。今季は12月に予定される27年ワールドカップオーストラリア大会の組み分け抽選を控えており、良い結果が求められています。この試合に向けた会見でジョーンズHCは「結果が一番大事」と述べていましたが、見事にランク上位の相手との貴重な初戦を制しました。
ウェールズからの勝利は、13年6月15日の第1次ジョーンズ政権(23-8、東京・秩父宮ラグビー場)以来の快挙です。今季の開幕会見で指揮官は「自信を持ってW杯に進んでいけた」試合としてこの勝利を振り返りました。
先月28日にJAPAN XVとして臨んだマオリ・オールブラックス戦では20-53と大敗。防御に課題があるとされていましたが、改善の兆しが見えました。
次の試合は12日に兵庫・ノエビアスタジアム神戸で再びウェールズと対戦します。2連戦の結果次第では、ジョーンズHCの進退問題に発展する可能性もあるため、結果を意識し戦いました。2連勝で不安を払拭したいところです。【飯岡大暉】