【秋田】金足農 甲子園準Vの高橋佑輔コーチがカツ「最後は気持ちの勝負」弟と2年連続全国へ

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第107回全国高校野球選手権大会(8月5日開幕、甲子園)への出場をかけ、来週から東北各地で熱戦が繰り広げられます。東北6県版では、各県の注目校や選手を紹介します。今回は、2年連続の出場を目指す秋田の金足農業高校と、4年ぶりに春の山形王者となった酒田南高校(山形)を取り上げます。チーム全体が一丸となり、夏の大会に挑みます。

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金足農業高校は、チーム全体で夏の2連覇を目指しています。2018年夏の甲子園で準優勝を果たしたメンバーで、2023年からコーチを務める高橋佑輔氏(24歳)は、4人兄弟の長男です。昨年は三男の高橋佳佑前主将とともに6年ぶりに夏の甲子園出場を果たしました。今年は、昨年ベンチ入りしていなかった四男の孝士朗外野手(2年)も主力となりました。「コーチの弟だからと安易にメンバーに入れず、実力をつけてほしいと考え、甘やかさずにやってきました」。今も小さいという意味で「ちー」と呼びますが、グラウンドに入れば選手として厳しく指導しています。

「自分も含め、首脳陣も監督に頼りきらずに」と、熱い思いを部員たちに真っ直ぐに伝えています。6月、招待試合で大阪桐蔭と対戦。収穫の多かった試合を終え、部員たちの変化を期待していましたが、守備練習に取り組む姿勢に満足できず、ノックバットを使う手を止めカツを入れました。

「もう今の時期は技術を高める時期ではない。最後は気持ちと気持ちの勝負、ハングリー精神をもって取り組んで欲しい」

マネージャー陣も夏に向けて気合が入っています。中学時に野球をし、「サポート側にまわりたい」と志望して入部した加藤郁子さんと、野球部OBの兄を持つ藤原美優さん(ともに3年)。「選手の気が散らないように」と忍び足で歩くなど、普段から徹底して選手ファーストの精神を心がけています。夏に向けて2人で4000羽の折り鶴を折りました。

また、「愛を込めて、今までよりも手の込んだものを」と、1年生マネージャーも含めた4人で54個のサイコロ型お守りを作成。「今までやってきたことに自信を持って、精いっぱい頑張ってほしい」と声をそろえます。秋田大会は10日に開幕。金足農業高校の初戦は11日、由利高校と対戦します。今年もチーム力で「カナノウ旋風」を起こしてみせることでしょう。【高橋香奈】

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