【日本ハム】「パイナポー」水谷瞬、キャリア初の2本塁打 新庄監督「最近、折れてないね」好調の兆しをバットから感じ取る

北海道日本ハムファイターズの外野手、水谷瞬(24)が、リードオフホームランを含めて自身初の1試合2本塁打を記録し、チームの連敗を止めることに貢献しました。初回に左中間へ6号ソロホームランを放った後、試合が同点に追いつかれた3回には決勝の左中間適時二塁打が飛び出しました。さらに7回には左翼スタンドに7号ソロを叩き込みました。3安打3打点の活躍で、試合後のヒーローインタビューでは「1、2、3、ジェッシー!」と絶叫し、観客を大いに盛り上げました。
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敵地での3連敗、3試合でわずか2得点しか挙げられなかった打線を、水谷が見事に変えました。初回、早川投手の5球目、145キロの直球を左中間席に運ぶと、同点となった3回には1死一塁から左中間を破る決勝打。「ホームに戻ってきた安心感があった。またリセットして頑張ろうという中での1打席目、良いアプローチができた」と語りました。6月15日以来、19日ぶりのエスコンフィールドでのプレーは、待ち望んでいた本拠地のファンを歓喜に包みました。
早川投手とは昨年も相性が良く、15打数7安打、打率.467、2本塁打でした。相手に立った時、自然と優位に立っている気がするとのこと。「相手から見ても意識されるだろう」と語りました。
新庄剛志監督は水谷のバットに好調の兆しを見ていました。「最近はバットが折れないんだよね。昨年は260本くらい折ってたから(笑)」と冗談混じりに語ります。数は少し誇張されていますが、以前ほどバットが折れなくなったのは事実です。水谷は「折れてヒットを打つのも良い」と意識しつつ、7回の2本目のホームランでは、内角高めの148キロをしっかりと呼び込み、左翼スタンドに運びました。この一連の動きは、今の好調さを象徴しています。
試合中に響き渡った「パイナポー」と、ヒーローインタビューでの「1、2、3、ジェッシー!」の絶叫。しかし、試合後は冷静に、「ホームランは常に打てるわけではない。状況やカウントに応じて対応できるようにならなければ」と語りました。激戦が続くパ・リーグで、昨年の交流戦で活躍した男が今、波に乗っています。【本間翼】