【DeNA】「18」の背番号を背負う小園健太、待望のプロ初勝利「長かった」

濃紺のユニホームに背番号「18」が輝く。DeNAの小園健太投手(22)が喜びを露わにした。試合は3回2死二塁のピンチ、1回に先制3ランを打たれた中日のボスラーを空振り三振に仕留めた。「絶対に打たれたくなかった」と、悔しさを乗り越えた。この日、小園は毎回走者を背負いながらも5回3失点でプロ初勝利。彼は「長かったです。様々なことを乗り越えて、喜びが込み上げてきますが、悔しい気持ちも多かったです。」と振り返った。
小園は21年のドラフトで競合の末にDeNAに1位指名で入団。三浦監督から背番号「18」を受け継いだ。ファンの大きな期待を背負いながらも、プロ入り後1軍登板はわずか1回のみだった。厳しい声が目につく中、「グーグルを開くと否定的な意見が目に入る。見たくないと思いながらも、つい気になってしまいます。」と、ドラフト1位としての重圧に苦しんできた。
オフシーズンにはフィジカルの強化に取り組み、筋肉量と体重を大幅に増加。また、先輩の坂本選手に頭を下げてスプリットチェンジを教わり、ゴロアウトや三振を増やすことに成功した。それが功を奏し、イースタン・リーグではトップの防御率1.67を記録し、1軍での初勝利を掴んだ。「背番号18の重みを感じながらも、今日は自分らしくありのままの小園健太を見せると決めていました。」と語る彼は、エースナンバーの期待を背に大きな一歩を踏み出した。
▽DeNA三浦監督(小園の初勝利に対して)「よく粘って結果を出したと思います。この背番号18は小園のものです。この1勝を積み上げて、さらに成長してほしい。」
◆小園健太(こぞの・けんた)2003年4月9日生まれ、大阪府出身。貝塚一中時代には貝塚ヤングに所属し、高校時代にはバッテリーを組んでいた松川(現・ロッテ)と全国制覇。市和歌山高校では1年の春からベンチ入りし、3年春にはセンバツに出場した。2021年のドラフトでDeNAに1位指名され入団し、背番号18を受け継いだ。2024年4月10日の中日戦でプロ初登板を果たした。身長185センチ、体重90キロ、右投げ右打ち。今季推定年俸690万円。