Day: June 30, 2025

菊池雄星が牽引する新生エンゼルス、時代を逆行するオールドスタイルへ転換

エンゼルスは、「オールドスタイル」への回帰によって球団記録を樹立しました。今シーズンは、開幕投手を務める34歳の菊池雄星投手を中心に、中4日から中5日の先発ローテーションを5人で堅守しています。シーズン81試合目となる6月27日(日本時間28日)のナショナルズ戦で、5人の先発投手のみを起用するという連続試合数記録を更新しました。かつて大谷翔平投手(現ドジャース)が在籍した2018年から2023年までは先発6人制を採用していましたが、5人制に戻し、2014年以来となるポストシーズン進出を目指して再建を進めています。   ◇   ◇   ◇主戦投手の菊池雄星を中心にエンゼルスは新たな基盤を固めています。6月27日の81試合目で、先発5人制を継続し続け球団新記録を達成しました。菊池に続く先発陣は、26歳の右腕ソリアーノ、2年目のコハノビツ、ベテラン左腕アンダーソン、通算102勝の右腕ヘンドリックスです。若手とベテランが融合し、ローテーションを崩さずにシーズンの半分以上を戦い抜いています。このシーズンに「先発5人固定」を続けているのはメジャー30球団の中でエンゼルスだけです。近年では、オープナーや先発6人制など試行錯誤を行い、投手の登板間隔を空けるチームも増えてきている中での決断です。大谷翔平が在籍していた2018年から2023年まではエンゼルスも主に先発6人制でした。しかし、昨シーズンからワシントン監督の方針により“オールドスタイル”に回帰しました。病気療養のため今季途中で指揮を離れることになりましたが、就任2年目で再建の方向性が固まりつつあります。菊池はケガを避けながら堅固な先発陣を支えています。「ケガをしないで、5日に1回投げることが何よりも価値があると思っています。他のことはあまり考えていません。」 その考えに至ったのには理由があります。「最初はそんな気持ちになれませんでしたが、7年間プレーして過去のデータを見ると、両リーグで平均50人しか規定投球回に到達しません。つまり、1チームに2人いない計算です。」経験を経て、規定投球回162に到達することの重要性を理解しました。シーズン162試合の長丁場で先発ローテーションが不安定になれば、救援陣にも負担がかかります。菊池は先発として「規定以上をしっかり投げるのが難しいことだし、価値あることだと思っています。成績を出せればなお良いですが、年間32、33試合投げることが大事だと思っています。」と言います。その言葉通り、2年連続で規定投球回に到達し、今季もその見込みがあります。チームへの貢献は選手それぞれが様々な形で行っています。数字では目立たないものの、故障なく安定して先発マウンドに立ち続ける菊池の貢献度は大きいです。シーズン半分を迎えた時点でア・リーグ西地区3位のエンゼルス。大谷が移籍して2年目、再建を進めるチームの基盤は確固たるものになっています。【斎藤庸裕】○…今季のエンゼルスは、ドラフト1巡目で指名した選手を8人も起用し、球団新記録を樹立しました。6月23日のレッドソックス戦で、ドラフト1巡目で選ばれた選手をプレーさせました。主力選手のトラウト、ウォード、アデル、中継ぎ投手のデトマーズとバックマンに加え、ネト、シャヌエル、内野手ムーアも活躍しました。「生え抜きドラ1」の8選手出場はブルワーズが1991年7月3日に記録して以来34年ぶりです。エンゼルスの再建が進行中です。

小谷正勝氏が低迷するDeNAの投手陣を分析 外国人選手と首脳陣のコミュニケーションが鍵

巨人戦での3連敗を機に再び苦境に陥ったDeNA。昨シーズンのチャンピオンチームであるはずが、今季は借金2で波に乗れていません。日刊スポーツの客員評論家である小谷正勝氏(80)が、チームの投手陣を分析し、巻き返しへの糸口を探ります。   ◇   ◇   ◇DeNAは、先発の一角であるバウアーが2軍落ちとなりました。ケイと東は防御率1点台でありながら、勝ち星に恵まれず、ケイは5勝5敗、東は6勝4敗という成績です。特に左投手の二人が更に調子を上げ、小差を乗り越えて勝つ試合を増やすことが求められます。東は開幕当初の不調を克服しつつあります。彼が好調時の内外角へのコントロールを取り戻し、チェンジアップも改善すれば、勝球感覚を取り戻せるでしょう。一方のケイは、日本では珍しい左打者との対戦に苦戦しています。良いときは右打者の懐に直球とカットボールを決めることができますが、左打者相手には外角にばかり投げてしまい、相手に狙い撃ちされています。 コーチ陣は相手が左打者を並べることを事前に察知し、対策を立てる必要があります。そのためにはブルペンでの練習を通じて、左打者の内角に投げ込むことが重要です。バウアーは様々な試みを行っていますが、タイミングを誤ってリリースポイントを狂わせています。十分にメンテナンスし、かつての実力を取り戻すことが求められます。外国人選手との会話は問題解決への鍵です。他の先発陣にも注目です。ジャクソンは来日当初は直球専門でしたが、変化球を中心に投げるようになりました。石田裕はお決まりのパターンから抜け出し、積極的に空振りを狙うべきです。ブルペン陣の重要性も増しています。森原は早急に復帰させ、中川は安定感をさらに高める必要があります。そして若手の登用にも積極的に取り組み、新たな戦力を育成していくことが求められます。特に吉野光樹という3年目の投手に注目しており、彼の高めの球の力を活用するスタイルが確立されることを期待しています。最終的に、DeNAは将来のピッチングスタッフのビジョンを示す必要があります。外国人選手に頼る現在の状態から、より一貫した戦略を打ち出さなければ、上位に安定して位置付けることは困難です。(日刊スポーツ客員評論家)

【バスケットボール】宇都宮がB1での優勝目指し、44歳の田臥勇太との契約を更新

Bリーグ1部(B1)所属の宇都宮ブレックスは、2024-25年シーズンの覇者として、元NBA選手でガードの田臥勇太(44)との契約をこれからも継続することを30日に発表しました。田臥選手は2008年にチームに加わり、24-25年シーズンにはレギュラーシーズンで9試合に出場しました。25-26年シーズンで彼はチームに18シーズン目の在籍となります。田臥選手のコメントは以下の通りです。「いつもたくさんの応援に感謝しています。2025-26シーズンもブレックスの一員としてプレーできることに、大変喜びを感じており、感謝の気持ちでいっぱいです。大切な仲間たちと共に、大好きなバスケットボールを続けていけることに感謝し、またあの素晴らしい景色を目指して、チーム全員、そしてファンの皆さんと共に2025-26シーズンも力を合わせて戦いたいと思います。」

【南北海道】センバツ出場校・東海大札幌が惜敗 「これで終わりか」との思い、9回に痛恨の暴投で決勝点を許す

今春のセンバツに出場した名門・東海大札幌は、札幌地区でその姿を消すこととなった。試合は3-3のまま緊迫した状況で迎えた9回2死一、三塁のピンチ。6回からマウンドに立っていた3年生の高橋英汰投手の暴投により、痛恨の一投で決勝点を奪われました。その裏の攻撃では、主将である3年生の山口聖夏内野手が二塁打で出塁し、犠打で1死三塁のチャンスを演出しましたが、あと一打が出ませんでした。試合後、涙を拭いきれずにいた山口選手は、「目標としていた夏の聖地への道が途絶え、自分たちの挑戦がここで終わったという実感です。高校野球はもうありませんが、後輩たちにはぜひ頑張ってほしいと思います。高校入学時からこの縦縞のユニフォームを着て試合に出ることを夢見ていました。夏の甲子園に出られたらさらに良かったですが、最高の仲間たちと出会えたことが何よりも良かった」と語りました。昨年秋の全道大会を制し、今春のセンバツにも出場した東海大札幌ですが、春季大会では札幌地区予選3回戦で酪農学園大とわの森三愛に敗れ、選抜枠で臨んだ全道大会でも準々決勝で北海に敗れる結果となりました。

ロバーツ監督が評価する大谷翔平らの見えない貢献「翔平を皮切りにみんなが良い仕事をした」

連続で2試合、無安打に終わったものの、ドジャースのロバーツ監督は、大谷翔平を含むパエスやロハスといった選手たちを影の功労者として称賛しました。 大谷は初回の打席で、今シーズン防御率2点台の左腕先発投手ブービックに対し、粘り強く8球を投げさせました。「翔平を皮切りに、みんなが素晴らしい仕事をしました。優れた投手を相手に、チーム全体での努力の賜物です」。結果にとらわれず、内容のあるアウトなど記録には残らない面にも目を向けたといいます。

【川崎フロンターレ】DF高井幸大、海外移籍に向けたチーム離脱を発表「7月5日の鹿島戦後に渡英し、トッテナム移籍へ」

川崎フロンターレは30日、DF高井幸大選手(20歳)が海外移籍を視野に入れた手続きと準備のため、7月5日に行われるJ1第23節・鹿島アントラーズ戦を最後にチームを離れることを発表しました。試合終了後には高井選手がサポーターに向けて挨拶を行う予定となっており、翌6日のファン感謝デーには参加しないことが決まっています。関係者によれば、高井選手はイングランドのプレミアリーグに所属する名門クラブ、トッテナム・ホットスパーに完全移籍するとのことです。川崎フロンターレの下部組織出身である高井選手は、2022年2月に高校2年生でプロ契約を結びました。同年4月にはアジア・チャンピオンズリーグ(ACL)でプロデビューを果たし、2023年からは徐々に出場機会を増やし、昨シーズンは24試合に出場しました。その活躍はクラブチーム内にとどまらず、2023年にはU-20ワールドカップ(W杯)アルゼンチン大会に出場。昨年夏にはパリオリンピックでの活躍により、同年9月には日本代表デビューを果たしました。今シーズンはアジア・チャンピオンズリーグ・エリート(ACLE)でアルナスルに所属するポルトガル代表FWクリスティアーノ・ロナウド選手を封じ込めるなど、日本屈指のセンターバックとして成長を遂げています。トッテナムは過去に横浜F・マリノスを指揮したポステコグルー監督が今シーズン限りで退任し、来シーズンからはトーマス・フランク監督が新たに指揮を執ります。リーグ戦では17位に終わったものの、欧州リーグ(EL)制覇により、来シーズンは欧州チャンピオンズリーグ(CL)への出場権を獲得しています。

新横綱大の里、名古屋場所で3場所連続優勝を目指す意欲を見せる

現在、2場所連続で優勝を果たしている大相撲の大の里(25歳、二所ノ関部屋)が、新たな会場で新横綱としての初優勝を目指して挑むことになりました。日本相撲協会は30日に、名古屋場所(7月13日開始、IGアリーナ)の新しい番付を発表しました。5月の夏場所後に横綱へと昇進した大の里は、今回初めて「横綱」として名を刻んだ番付を見て、「朝起きて番付を見て本当に実感が湧いた」と、自分が真の横綱になったと感じた様子を語りました。 今年の名古屋場所は、昨年まで開催されていたドルフィンズアリーナから、新設されたIGアリーナに会場を移し、そのこけら落としとして行われます。「新会場で新横綱として挑戦することになりますが」と問われた大の里は、「すごい偶然だなと思うし、新会場での優勝を目指していきたい」と力強く意気込みを語りました。 大の里にとって名古屋場所は、今回で3度目の挑戦となりますが、過去2回は勝ち越すも苦戦しました。幕下だった一昨年は、七番相撲で4勝3敗で勝ち越し、新関脇だった昨年は4日目までに3敗し、9勝6敗と序盤から苦しみました。大の里はこの日、「過去は良い成績を残せなかったが、逆に良い成績を収められれば、自分が強くなったと実感できる舞台になる」と“三度目の正直”で好成績を収めたい意欲を示しました。「3場所連続優勝が懸かる中で」と問われると、「新会場でもあるので、名古屋場所は良い思い出がない。だからこそ、しっかり目標に向けて頑張りたい」と堂々と語りました。 師匠の二所ノ関親方(元横綱稀勢の里)、そしてその師匠である元横綱隆の里(故人)は、共に新横綱の場所で優勝した輝かしい実績を持っています。3代連続の新横綱優勝にも期待が高まっていますが、大の里は「新横綱優勝は誰もが経験できるわけではないので、しっかりと頑張りたい」と、その期待に応えたいという思いをのぞかせました。

前田健太、後輩の白シャツに直筆「マエケン画伯」期待の若手右腕からのお願いに「どうですか?」

カブス傘下3Aアイオワの前田健太投手(37)が29日(日本時間30日)、自身のインスタグラムで若手右腕に「マエケン画伯」Tシャツをプレゼントしたことを明かした。なんとも言えない絶妙な絵心で「マエケン画伯」と称される前田は、ジャック・ニーリー投手(25)とのツーショットを公開。前田は「僕の絵のことをどこかで知ったみたいで チームメートにお願いされました。笑 どうですか? 本人はめっちゃ気に入ってくれてました」と絵文字を添えて投稿。あごひげと口ひげがトレードマークのニーリーの特徴を捉え、無地の白いTシャツに直筆で似顔絵を描いたようだった。前田はドジャース大谷翔平投手(30)と愛犬デコピンの始球式を描き、その絵がデザインされたTシャツを大谷が着用。3月には大谷がインスタグラムで「マエケンさんこれにサインください。」と投稿していた。前田は28日(同29日)、本拠地コロンバス戦で6回3失点。5月7日にタイガースを自由契約となり、同月16日にカブスとマイナー契約を無心だ。3Aアイオワでは8試合目の先発登板だった。ニーリーは24年にメジャーで6試合に登板している。

ロバーツ監督、佐々木朗希はマイナーでの調整へ「復帰時期は未定」「体全体を強化」

ドジャースのデーブ・ロバーツ監督(52)が「おはようロバーツ」というABEMAの独占インタビュー企画で、現在離脱中の佐々木朗希投手(23)の復帰に向けたプランについて話しました。佐々木投手は右肩のインピンジメントで5月中旬から負傷者リスト(IL)に入っており、現在はキャッチボールを再開してゆっくりと回復していますが、具体的なリハビリの日程は未発表です。彼は遠征には同行しておらず、ロサンゼルスで調整を進めています。ロバーツ監督は「彼は投球時に完全に痛みが消えることはありませんでしたが、今は良い状態のようです。肩の痛みを和らげるための注射を受け、毎日短い会話を交わし様子を見ています」と状況を説明しました。トレーニング方法も変更し、「ウエートトレーニングを増やし、ストレングス&コンディショニングコーチのトラヴィス・スミスと密にコミュニケーションをとり、佐々木投手専用に組んだウエートトレーニングで体全体の強化を進めています」と笑顔を見せました。さらに、「佐々木選手は(23年の)WBCで投げていた時にはもっと体力があったように見えます。今年は以前のような体力が不足している印象です。そのため、再び体重を増やして体力を強化しようとしています」と述べました。今後の復帰プランについても触れ、「リハビリが必要ですのでおそらくマイナーで調整することになるでしょう。彼の復帰時期は未定ですが、8月下旬には戻ってくることを期待しています。現在はベンチの端で座って、投手や他のチームの打者を観察し、試合を日々見て情報を集めています。選手やコーチとも積極的に交流をしています」と話しました。

【WEリーグ】「4冠目指す」23年W杯代表MF猶本光、三菱重工浦和から日テレ東京Vに移籍

サッカー女子WEリーグにおいて24-25年シーズンで優勝した日テレ東京Vは、30日にMF猶本光(31)が三菱重工浦和から完全移籍で加入することを発表しました。 猶本はクラブを通じて、「日本の女子サッカー界をリードする名門クラブの一員となることができて嬉しく思います。WEリーグ、AWCL、皇后杯、リーグカップの“4冠”を目指すこのクラブで、チームの勝利に貢献するために全力を尽くします」とコメントしています。 猶本は2012年に福岡J・アンクラスから浦和レディースに加入し、2014年にはなでしこリーグでベストイレブンを受賞しました。22-22年のWEリーグでもベストイレブンに選ばれています。なでしこリーグ通算151試合で14得点、WEリーグ通算50試合で15得点を記録しています。また、なでしこジャパンとして23年FIFA女子ワールドカップ(W杯)にも出場しました。 三菱重工浦和は27日、猶本に加え、東アジアE-1選手権に出場する女子日本代表の石川璃音(21)と遠藤優(27)、そして栗島朱里(30)、竹内愛未(19)が移籍の準備のためチームを離れることを発表しました。石川、遠藤、栗島は海外クラブへの移籍が予定されており、竹内も海外移籍の可能性があるとされています。