【日本ハム】新庄監督の愛のムチで万波中正13号2ラン「自分を見つめなおす、いい時間に」

日本ハムが序盤の1発攻勢で勝利を引き寄せ、貯金を今季最多の12に増やした。2回に万波中正外野手(25)が右中間席へ13号2ラン、続く伏見寅威捕手(35)が2者連続となる2号ソロを左中間へ運び、水谷瞬外野手(24)も4号ソロ。球団では18年4月7日ロッテ戦以来、7年ぶりの1イニング3発で4点を奪い突き放した。 ◇ ◇ ◇くすぶっていた男の1発が、のろしとなった。0-0の2回無死一塁、万波はフルカウントから巨人井上の内角低めスライダーを捉えた。「良い感触でした」という打球は、東京ドームの右中間スタンドに吸い込まれた。6月8日DeNA戦(横浜)以来、15打席ぶりの1発に「すごくいいホームランだったと思う。場面も打球も、すばらしかった」と自画自賛した。新庄監督は、10日ヤクルト戦の第3、4打席で連続三振した万波が、11日のヤクルト戦でも第1打席から2連続三振すると、即座に代打を出した。さらに13、14日の広島戦はスタメンから外した。10日から14日まで、12打席中5打席連続を含む7三振。指揮官は「浮き沈みが激しい選手なので、頭を冷やす時間(をつくって)。そうすることで集中して結果が出ると信じて(結果を)出してくれた。僕の作戦」。新庄流の愛のムチに万波は「自分を見つめなおす、いい時間になりました」と期待に応えた。伏兵伏見の1発にも、新庄流の伏線があった。「練習中に『2本打てよ』と言ってたんですよ。『ポイント前にして。この球場なら2本打てるから』って冷静に言いました」。第2打席以降、快音は響かなかったが指揮官の暗示が3点目を呼び込み、さらに水谷の1発へのスイッチとなった。15日広島戦は0-7からじわじわ追い付き、終盤にミラクル逆転劇を演じたが、今度は序盤の1発攻勢で昨季セ・リーグ覇者を撃沈。交流戦開幕2カード連続負け越しから地道に巻き返し、5試合を残して8勝5敗。指揮官の目標「11勝7敗」まで、あと3勝に迫った。【永野高輔】日本ハム水谷(2回に4号ソロ)「打ったのは真っすぐ。1打席目はアイブラックをつけ忘れていたので、やっぱりアイブラックだなと思いました。現場からは以上です」【関連記事】日本ハムニュース一覧