ドジャースに所属する大谷翔平投手(30)が「1番投手」として、633日ぶりに二刀流としての試合に復帰しました。スタンドに詰めかけた観客の大歓声の中、予定の1イニングを2安打1失点で無事終えました。 バッター1番には、2021年の本塁打王であるフェルナンド・タティス外野手(26)が迎え撃ちました。初球の97.6マイル(約157キロ)のツーシームでファウルを打たせ、その後98.3マイル(約158キロ)の直球で空振りを奪取。フルカウントから内角の99.1マイル(約159キロ)の速球で打ち取ったかに見えましたが、運悪く右前に落ちるヒットとなりました。 打順2番には、2022年から3年連続で首位打者のタイトルを誇るルイス・アラエス内野手(28)が並びました。まず初球の直球が暴投となり、無死二塁の状況に。それでも1球1球で磨きをかけ、ついに4球目の直球で100.2マイル(約161キロ)を記録。カウント2-2から低めのツーシームを中前に運ばれ、無死一、三塁とピンチを広げました。 打順3番のマニー・マチャド内野手(32)はメジャー通算352本塁打の強打者。カウント1-1からスイーパーで追い込むも、フルカウントの後、外角スイーパーを拾われ中犠飛で先制されました。 4番には日本プロ野球でも活躍したラリー・シーツを父に持つギャビン・シーツ内野手(29)が登場し、1アウト一塁での対戦。1ストライクから内角低めのツーシームで追い込んだが、フルカウントにされたところで、内角の速球で打ち取り、二塁手エドマンの好守もあり2アウト二塁に。 5番のザンダー・ボガーツ内野手(32)、メジャー通算189本塁打の成績を持つ。カウント1-1からツーシームを打たせ、三ゴロで1イニングを終了しました。 この1イニングで28球、2安打無四球1失点を記録。速さは最大100.2マイル(約161キロ)に達しました。ベンチでは山本由伸投手(26)や佐々木朗希投手(23)、パドレスのダルビッシュ有投手(38)もその様子を見守りました。観客からは一球ごとに熱烈な声援が送られていました。 大谷はその後の第1打席で空振り三振を喫し、2回からはアンソニー・バンダ投手(31)にマウンドを譲りました。 8月23日(日本時間では24日)のレッズ戦以来の登板で、7月15日(同16日)のオールスター戦前後と予想されていましたが、早まっての電撃復帰となりました。デーブ・ロバーツ監督(53)によると、短いイニングで交代するオープナーとしての起用が見込まれるとのことです。 パドレス先発のディラン・シース投手(29)は、大谷の二刀流に深い縁がありました。大谷がMLB移籍後の初の二刀流デビューとなった2021年4月4日(日本時間では5日)、エンゼルス・スタジアムで当時ホワイトソックスのシースと対しました。大谷は5回途中で3失点(自責1)で降板したが、第1打席で右翼席へ本塁打を放ちました。 大谷は今季打者として打率2割9分7厘、リーグ単独トップでメジャー3位の25本塁打、41打点、11盗塁を記録。OPS(出塁率+長打率)は1.035を誇ります。