【J3】選手に頭をぶつける行為と強い口調の使用…奈良クラブ監督交代での「発生した事象」を公表

J3の奈良クラブは12日、中田一三監督(52)との契約解除を発表しました。これは、6日に行われた練習中の不適切な行為が発覚し、クラブが彼を現場から外して調査を進めていたことに起因します。その後、中田監督本人からの申し出があり、協議の結果、双方合意の下で契約解除が決定されました。後任には、今年の5月までJ2カターレ富山を指揮していた小田切道治監督(46)が就任します。
注目されていた「発生した事象」の調査結果も公表され、以下の通り説明が行われました。
「2025年6月6日(金)、ナラディーアにて行われたトレーニング中、チーム内での指導に関するやり取りの中で、中田監督と選手との間に言葉のすれ違いが生じ、選手が具体的な改善点について強い口調で説明を求めた際、双方の意見が激しく衝突する場面がありました。」
「その場は周囲の選手やスタッフの仲介により一旦落ち着きましたが、その後、再び中田監督と選手が接触した際に、中田監督の頭が選手の体にぶつかる行為を確認しました(選手に怪我はありませんでした)。この状況を受け、クラブは速やかにJリーグへ報告し公表しました。」
「さらに、クラブ内で選手・スタッフ全員への個別ヒアリングを実施した結果、以前にも強い言葉や表現が原因で監督、選手、スタッフ間での誤解が生じた事例を確認しました。これらはすべて当事者間の話し合いによって過去に解決してきました。今回の事象をクラブとして非常に重く受け止め、6月9日(月)、中田監督が選手・スタッフに対して不適切な行為について謝罪し、本人から契約解除の申し入れがあり、双方の合意により契約解除に至りました。」
中田監督は三重県伊賀市出身。四日市中央工業高校時代に全国高校選手権で帝京高校と両校優勝し、元日本代表のFW小倉隆史選手、DF中西永輔選手と共に「四中工三羽がらす」と呼ばれました。卒業後は横浜フリューゲルスなどでプレーし、引退後は京都サンガFCの監督などを歴任しましたが、昨年9月から奈良クラブで指揮を執っていました。