公正取引委員会がNPBに警告、日本シリーズ取材証の没収で独禁法違反の可能性

日本プロ野球(NPB)は11日、フジテレビからプロ野球日本シリーズの取材証を没収したことが不公正な取引方法である独禁法違反に該当する可能性があるとして、公正取引委員会から再発防止のための警告を受けたと発表しました。
公取委は5月19日に警告案を通知した際、NPBは「警告の根拠となる事実認定と評価に重大な誤りがあり、法解釈に関して疑義があるため、我々は受け入れるのが困難だとし、正式に発表された場合には我々の見解を示します」とコメントしていました。
フジテレビは昨年10月26日、日本シリーズ第1戦と同時刻に、大谷翔平選手らが出場する米国のワールドシリーズのダイジェスト番組を放送しました。NPBは信頼関係が損なわれたとし、フジテレビの取材証を没収し、第3戦の中継を別の局に変更できないか打診していたとされています。
公取委はNPBのこれらの行動が、テレビ局に対し、NPBの競争相手である米国大リーグとの取引をためらわせ、独禁法が禁じる「取引妨害」に当たる可能性があると判断したようです。