元照ノ富士「言ってねーし」白鵬さんとの不仲報道否定「おもしろおかしく書かれることも多い」

大相撲で伊勢ケ浜部屋を継承した元横綱照ノ富士の伊勢ケ浜親方(33)が、かねて指摘されていた白鵬翔さんとの“不仲説”を「一切ありません」と、完全に否定した。9日、都内の伊勢ケ浜部屋で、この日付で伊勢ケ浜部屋の師匠を降りた、元横綱旭富士の宮城野親方と並んで会見。白鵬さんとの不仲報道は「もちろん見ていた。自分と白鵬関の間には一切、個人的な悪い関係はありません」ときっぱり。会見後も「週刊誌でオレが『辞めたきゃ、辞めればいい』と言ったって書いていたけど、言ってねーし」と笑い飛ばした。白鵬さんの退職には「本当に残念」と語った。「角界に入るきっかけをつくっていただいた大先輩。この1年間、一緒に部屋でやってきて、いろんな話を2人でした。相撲が本当に好きな大横綱」。1月の初場所で引退後は、ともに部屋付き親方として後進を指導。「おもしろおかしく書かれることも多い」と不仲説が独り歩きしたと分析した。7月6日に宮城野親方が65歳の定年を迎え、来場所以降は師匠を続けられないため、この日から年寄名跡を変更、新師匠となった。「責任を感じる。今以上に強い部屋にしていかなければ」と話し、表情を引き締めた。部屋は猛稽古で知られるが「それが仕事」と、変わらず力士には豊富な稽古量を求める方針。「協会の看板力士を」と横綱、大関の育成を目標に掲げた。来年1月31日には引退相撲を行うことも発表した。「最後の晴れ舞台。今から体をつくらないと」と、また笑い飛ばした。白鵬さんにとって伊勢ケ浜親方は、現役最後の対戦相手。その後、一人横綱のバトンを託された。退職の日には入れ替わるように新師匠、断髪式と新たな目標ができた。仲の良しあしを超越し、越えるべき壁として白鵬さんの背中を追う。【高田文太】