【巨人】天が味方したかの如く…戸郷翔征が体験した不思議、ミスターへの勝利を「示せた」

読売ジャイアンツの戸郷翔征投手(25歳)が今季最高のピッチングを見せつけた。先発として今季最長の7回を投げ、119球3安打無失点という好成績を残した。さらに、この日は長嶋茂雄さんの告別式が行われた特別な日。「体調が悪い中、何度も球場に足を運んで、僕たちに応援を送ってくださった。そのような方が亡くなり、とても悲しいですが、勝つことが一番の喜びだと思うので、それをミスターに示せて良かった」と語った。
特別な体験があった。3日前、彼は自宅で過去の投球映像を見返していた。「寝る前に去年投げたフォークを思い出した」。その感覚はまるで天が与えてくれたかのようで、「それが試合で活かされてよかったです」と微笑んだ。
ようやく本来の調子が戻ってきた。今季は開幕から6試合連続で勝ち星がなく、2軍降格も経験。しかし、昨季まで3年連続で12勝を挙げた右腕が、良い時の感覚を取り戻せば無敵状態に入る。この日も、150キロを超える速球とフォークを低めに集めるピッチングを見せ「今年の中で一番の出来でした」と手応えを感じていた。
それでもまだ2勝目に過ぎない。戸郷は「交流戦は非常に重要ですし、まだまだジャイアンツの実力はこんなものではない」と語り、自らの更なる活躍を誓った。【水谷京裕】