【日本代表】オーストラリアに0-1敗れ最終予選初黒星…ボール支配しながら後半45分に失点

【パース(オーストラリア)=佐藤成】すでに8大会連続で本大会出場を果たしている日本代表(FIFAランキング15位)は、アウェーでの試合でオーストラリア(同26位)に0-1で敗北しました。
試合は後半45分にカウンターで得点を許し、オーストラリアに対する国際Aマッチでは、24年2月のアジア杯イラン戦(1-2)以来の敗戦となりました。この試合では新たな選手の発掘に注力しましたが、目立った成果を出す選手はいませんでした。最終予選の成績は6勝2分け1敗、勝ち点20です。次戦は10日に大阪・パナソニックスタジアム吹田でインドネシア(同123位)との一戦に臨みます。
26年FIFAワールドカップ(W杯)北中米大会アジア最終予選の第9戦。MF三笘薫(ブライトン)をはじめとする多くの試合に出場してきた主力選手は選外となり、3月から14人のメンバーを入れ替えました。森保一監督は、新たに招集した選手の中からMF俵積田晃太(FC東京)とMF平河悠(ブリストルC)をウイングバックで先発起用し、DF関根大輝(Sランス)も初出場しました。
ボランチは佐野海舟(マインツ)と藤田譲瑠チマ(シントトロイデン)が担当し、1トップは大橋祐紀(ブラックバーン)、右シャドーにMF鈴木唯人(ブレンビー)、3バック中央に渡辺剛(ヘント)、GKは谷晃生(町田)となりました。最終予選の初先発は9人に上りました。
キャプテンのMF遠藤航(リバプール)やMF久保建英(Rソシエダード)はスタメンから外れ、スタート時に名前を連ねたのは左シャドーのMF鎌田大地(クリスタルパレス)と3バック左のDF町田浩樹(サンジロワーズ)のみでした。
試合開始からオーストラリアは自陣に引きこもり、堅い守備ブロックを形成。日本は試合の約8割をボール保持し、相手陣内に押し込みました。左ウイングバックの俵積田がドリブルで攻撃を仕掛ける場面が多く見られましたが、相手の固い守備を崩すことはできませんでした。
前半28分には町田の縦パスから鈴木がターンしてペナルティーボックス付近までドリブルで持ち込み右足でシュートしましたが、ゴール右へ外れました。
前半37分には平河がエリア外から右足で強烈なシュートを放ちましたが、ゴール左にわずかに外れました。同43分には鎌田がエリア内でシュートしましたが、ゴール左へ。同44分の平河の左足ミドルシュートもGKの正面を突き、前半は得点できず終了しました。
後半も拮抗状態が続きます。縦パスから大橋を左右に流れさせ、中央にスペースを作るも、オーストラリアの5バックを崩すことはできません。同16分には大橋が右足で狙うも、シュートはゴール右に外れ、得点の匂いが漂いません。
森保監督は動きました。後半18分、俵積田と佐野を下げ、中村敬斗(Sランス)と今回初めて10番を背負う久保を投入。久保は右サイドから鋭いクロスを送りますが、中央は固められ味方に渡らず。
さらに後半24分、大橋と故障した渡辺を下げ、FW町野修斗(キール)とDF高井幸大(川崎F)を入れました。日本はボールを保持し続けましたが、組織的で堅固な相手守備を破れず時間が過ぎました。
後半35分、ゴール前で久保が相手2人をかわし右足でシュートを試みましたが、ゴール右へ僅かに外れました。試合終盤になり、日本が時間を支配して攻めましたが、得点には至らず、後半45分にオーストラリアにDFラインの背後を突かれ、クロスからMFベヒッチに右足でゴールを決められました。9分に及ぶアディショナルタイムも反撃できず、0-1で敗れました。
ポポビッチ監督が狙った一瞬のチャンスを見事に活かされ、悔しい結果となりました。
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