早大が3連覇で49度目V 明大との2季連続優勝決定戦を制し、連盟創設100周年の春を制す

連盟創設100周年にふさわしい大混戦の春を制したのは、早大だった。明大との2季連続となる優勝決定戦を制し、リーグ3連覇。通算49度目の優勝を飾った。元ロッテの早大・小宮山悟監督(59)は、試合後の優勝インタビューで「破竹の5連勝ですね」と振られると、「破竹ではなく『怒濤の5連勝』ということで、よろしくお願いします」と言って大歓声を浴びた。 今季を振り返り「負けられない状況になってからチームが小沢キャプテンを中心に1つにまとまって、負けるもんかという思いが(早大)安部球場に充満してましたので、何とかなるだろうという風に思ってました。今日3連覇を成し遂げましたので、彼らを思いきり褒めたいと思います」と語った。共にリーグトップの6勝を挙げた早大エース伊藤樹投手(4年=仙台育英)と明大の毛利が先発したが、戦前の予想とは打って変わったゲームになった。初回に6安打で4点を先制するも、3回に明大の小島に3ランを浴びるなど5点を与え逆転を許した。1点ビハインドの6回に寺尾拳聖外野手(3年=佐久長聖)が詰まりながらも中前にに落とす2点適時二塁打を放ち再び前に出ると、最後までリードを守りきった。大一番で打線が奮起。ここまで獅子奮迅の活躍が光った伊藤樹を助けた。今季転機となったのは、優勝の可能性が消える崖っぷちの明大2回戦だ。伊藤樹が令和初のノーヒットノーランを達成し、そこからさらに3連投で勝利をもぎ取り、勝ち点、勝利数ともに明大と並んだ。逆転優勝の望みをつなぎ、小宮山監督は「5連投になりますが、最後はたつきでピシャッと」とエース起用を明言。今季の活躍に、試合後は「すごいです」とたたえた。伊藤樹は右手のマメが破れて血がにじもうと、体温が38度を超えようと、言い訳は一切なかった。「僕が投げることが一番、勝ちにつながるから」。3年時から背番号11を背負う右腕は、自らの役割を全うする覚悟で5連投。いずれも勝利に直結する熱投を演じ、春季リーグを締めくくった。昨秋に続く早明決戦を制し、49度目の栄冠。快進撃を見せる早大は、今秋に節目となる「50度目の優勝」へ挑む。まずは9日から始まる全日本大学選手権へ-。黄金時代をほうふつとさせる伊藤樹の存在は欠かせない。【詳細】明大vs早大 立大OB長嶋茂雄さん悼み半旗 東京6大学優勝決定戦