桑田真澄氏が語る長嶋茂雄監督の「10・8」信条:「ファンの皆さんのために」

巨人2軍監督の桑田真澄氏(57)は、3日に逝去した長嶋茂雄終身名誉監督との思い出を振り返った。練習が行われた川崎市内のジャイアンツ球場で取材陣に応じ、「思い出の『10・8』もそうですが、困難な時こそ楽しむことを学びました。『ファンの皆さんのためにやろうじゃないか』というお言葉がよく思い出されます」と語り、選手時代に栄光を共にした指揮官の姿を振り返った。
「10・8」とは1994年10月8日、中日との史上初の同率首位決戦で6-3で勝利し、セ・リーグ制覇を成し遂げた日です。「国民的行事」として位置付けた長嶋監督を5度胴上げしました。「『しびれるところで行こう』と監督が言われたので、『監督、試合自体がしびれるのですが、いつ準備すればいいですか』と尋ねると、『しびれる場面で』とお答えになる。試合序盤で、『監督、どのイニングで』と尋ねても『しびれるところで』と懐かしんでいます。その試合前には名古屋のホテルに呼ばれて、直接伝えられたと言います。
現在、桑田氏自身が監督という立場になり、「2軍の首脳陣、スタッフ、選手たちにはプロとして結果を残すこと、ファンサービス、メディア対応、さらにスポンサー対応もプロとして当然の務めであると伝えています。これは長嶋さんから学んだことで、僕も若い選手に教えています」と語り、偉大な師の教えを後輩たちに受け継いでいます。