宮城野親方、協会と部屋再開の認識違いが限界に 照ノ富士親方が「師匠」となるという不安も

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歴代最多45度の優勝を誇る元横綱白鵬の宮城野親方(40)が、日本相撲協会を退職する意向であることが30日、協会関係者の話で明らかになりました。弟子の暴力問題が原因で自らの部屋が閉鎖され、昨年4月から伊勢ケ浜部屋に所属しています。

関係者によれば、1年が過ぎた現時点でも宮城野部屋の処遇について協会理事会で正式な議論が行われておらず、部屋再開へ向けた見通しが立たないことが主な理由とされています。

6月2日の臨時理事会で宮城野部屋の扱いについて協議される予定です。退職が正式に決まった場合、9日に宮城野親方が東京都内で記者会見を開く方向で調整が進められています。

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不祥事で昨年4月に部屋が一時閉鎖された宮城野親方(元横綱白鵬)は、部屋の再開を1年後と考えていました。さらに「相撲部屋は特別なもので、急に再開が決まってもすぐには準備ができない。早めに通知してほしい」とも漏らしていました。

しかし、本人の期待とは異なり、日本相撲協会上層部の認識は異なりました。理事会や幹部の会合で宮城野親方の現状報告はあっても、部屋再開の話題は取り上げられなかったといいます。閉鎖期間がもう1年続くという情報もあり、「だから議題にならないのか」と納得する理事もいました。

閉鎖当初から「あと1年」と考えていた宮城野親方の我慢は限界に達しました。一方、協会側は「特に期限は設けていない」との見解を示し、双方の認識の溝は埋まりませんでした。

さらに伊勢ケ浜親方(元横綱旭富士)が7月上旬に定年を迎え、後継者は照ノ富士親方(元横綱)が既定路線になっており、以前から折り合いが悪かったモンゴル出身の後輩が「師匠」となることへの不安も大きかったようです。

現役時代の華々しい実績に加え、相撲の普及やファンサービスにも積極的だった宮城野親方。その存在が大きすぎるため、退職が現実となれば衝撃的です。ここに至るまで、本人とどれだけの話し合いが行われたのか。八角理事長(元横綱北勝海)をはじめとする協会幹部の説明責任が求められます。

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