横綱大の里は雲竜型「この部屋に入った時から決めていました」師匠と一緒 30日奉納土俵入り

新横綱大の里(24=二所ノ関)が、土俵入りの型は「雲竜型」にすることを明かした。28日、日本相撲協会の臨時理事会で横綱昇進が満場一致で承認された。横綱昇進伝達式後の記者会見で、明らかにした。会見で「土俵入りの型は?」と聞かれると、大の里は「親方としっかり相談して、また口にしていきたいと思います」と1度は伏せた。しかし、師匠の二所ノ関親方(元横綱稀勢の里)から「(言っても)いいんじゃない」と促されると、「雲竜型でいきます」とし、「親方が雲竜型ということで、あこがれもありますし、明日、親方から指導してもらうことも楽しみでもあります。また綱を締める責任もありますし、しっかりと、それに向けてまた頑張りたいと思います」と答えた。雲竜型を決めた時期については「この部屋に入った時から決めていました」。ただし、土俵入りの稽古はまだこれから。「まだ実感もないですし、今日正式に発表があって伝達式を終えてから、まだまだ横綱土俵入りの映像すらみていない。ここから勉強して、明日教えてもらいたいと思います」と話した。横綱を作る「綱打ち」は29日に行われ、同日のうちに真新しい綱を締めて土俵入りの稽古を行う。30日に東京・明治神宮で奉納土俵入りを予定。国技館での最初の土俵入りは、31日の尾車親方(元幕内琴恵光)の引退相撲になる。◆雲竜型と不知火型 雲竜型は四股を踏んでから腰を上げていく「せり上がり」の時、左手の先を脇腹にあて、右手はやや斜め前方に差し伸べる。攻めと守りの両方を兼ね備えた「攻防兼備の型」で、背に回った綱の結び目の輪は1つ。第10代横綱雲龍が始まりとされるが、実際は第20代横綱梅ケ谷の華麗な型が基になっている。不知火型はせり上がりの際、両手を左右に開く。積極的な攻撃を示すものといわれ、結び目の輪は2つ。第11代横綱不知火の豪快かつ優美な土俵入りの型を踏襲したといわれるが、現在は第22代横綱太刀山の型を基にしている。