元世界王者、重岡銀次朗が開頭手術を受ける―「急性硬膜下血腫」とは?

プロボクシングの前IBF世界ミニマム級王者である重岡銀次朗(25歳、ワタナベ所属)が、「急性硬膜下血腫」により緊急の開頭手術を受けました。この情報は、日本ボクシングコミッション(JBC)の安河内剛本部事務局長が27日に都内で発表しました。現在、大阪市内の病院にて麻酔で眠った状態で入院しており、集中治療室(ICU)で経過を観察中とのことです。兄である前WBC世界ミニマム級王者の重岡優大氏(28歳、ワタナベ所属)と父親の重岡功生氏(49歳)が付き添っています。
◆急性硬膜下血腫とは 頭蓋骨の下で脳を覆う硬膜と脳の間に血液が急速にたまり、脳を強く圧迫する状況を指します。多くの場合、脳の表面の血管からの出血が原因となっています。
この状態は、転倒などによる頭部外傷が主な原因であり、高齢者に多く見られます。スポーツが原因の頭部外傷は、ボクシングや柔道のような格闘技、ラグビーやアメリカンフットボールなどのコンタクトスポーツ、さらにはスノーボードなどでも頻発しています。
注意すべき症状には意識障害や半身まひがあり、手術によって血腫を取り除くことが主な治療法です。しかし、硬膜外血腫に比べて生命の危険や後遺症を伴うケースが多いとされています。時間をかけて徐々に出血が進行する症状は「慢性硬膜下血腫」と呼ばれます。