イングランドの古典的カップ戦であるFAカップの決勝が17日にロンドンのウェンブリー・スタジアムで開催されました。試合では、MF鎌田大地(28)がフル出場し、彼の所属するクリスタルパレスがマンチェスター・シティを1-0で下し、見事初優勝を成し遂げました。この勝利により、クリスタルパレスはクラブ歴史上初の主要タイトルを手に入れ、また来季の欧州リーグ(EL)への出場権も獲得しました。試合では、ボランチとして先発出場した鎌田が重要な役割を果たしました。前半16分には、FWマテタが落としたボールを鎌田が絶妙なタイミングで前方のマテタにパス、そのボールは右サイドへと展開。攻め上がってきたDFムニョスが鋭いクロスを送り、FWエゼが右足で見事に決めました。エゼはこの試合で公式戦5試合連続得点を記録しました。しかし、試合は前半33分過ぎに一瞬の危機を迎えました。DFミッチェルがペナルティーエリア内でMFベルナルド・シウバを倒し、PKを献上。FWマルムシュがキッカーを務めましたが、GKヘンダーソンがそのシュートを見事にセーブし、さらにこぼれ球に詰めたFWハーランドのシュートも防ぎました。鎌田はこのセーブに両手を挙げて歓喜しました。鎌田は後半11分にはゴール前に素早く戻り、相手のシュートをスライディングでブロックするなど奮闘しました。クリスタルパレスは試合全体でわずか22%のボール保持率であったものの、粘り強く守り切り、鎌田は笑顔で優勝カップを掲げました。かつてアイントラハト・フランクフルトでも鎌田とともにELを制したグラスナー監督は、英BBCの取材に「信じられない。本当に守備の時間が長かった。しかし、ピッチ上のスピリットと一体感が素晴らしかった。我々は忍耐強かった」と、初のタイトルを手にした喜びを語りました。