【体操】東京五輪代表の杉原愛子、10年ぶりの王座復帰「応援が力に」 接戦を0.033差で制す
東京オリンピック代表の杉原愛子選手(25歳、TRyAS所属)が、見事に10年ぶりの王座に返り咲きました。杉原選手は4月の全日本選手権の得点を加え、合計162.163点を獲得。最長ブランクでの優勝を果たし、上位2名と規定点を超えた選手に与えられる世界選手権(10月・ジャカルタ)の出場権を手にしました。 「納得のいく良い演技ができました。応援が自分の力になりました。点数や結果を求めずに楽しむことが大切だと思います。0.1点を大切にして競技に臨んだことが良かった」と笑顔を見せました。 杉原選手は、第1種目の跳馬で13.900点と好調なスタートを切り、段違い平行棒で13.166点を記録しました。続く平均台でも13.166点を積み上げ、最終種目の床運動では全体1位となる13.993点をマークし、2位に0.033点差をつけ逆転優勝を果たしました。 2021年の東京五輪後、一度区切りをつけた競技生活。その後、指導者やリポーターとして新たな視点から体操の魅力を再認識し、「体操をもっとメジャーなスポーツにしたい」という思いで選手として復帰しました。昨年は5位でパリ五輪出場を逃しましたが、「人それぞれ花が咲く時期は違います。10年の時を経て優勝するとは思っていませんでした。ジュニア選手たちにも焦らずに花を咲かせる時期が来ることを信じて頑張ってほしい」とエールを送りました。 全日本覇者でパリ五輪代表も務めた岸里奈選手(17歳、戸田市SC所属)は平均台での失敗が響き、162.130点で2位となりました。前年の王者である宮田笙子選手(20歳、順大所属)は157.529点で8位。全日本3位の大阪・相愛中学2年の南埜佑芽選手(13歳、なんばクラブ所属)は157.563点で7位に終わりました。