【ソフトバンク】王会長が大切にした逸材リチャード 「ロマン砲」が巨人移籍で新たなスタート

12日、巨人の秋広優人内野手(22)と大江竜聖投手(26)がソフトバンクのリチャード内野手(25)との2対1交換トレードで合意したことが発表されました。
リチャードはその天真爛漫な性格で多くの人に愛されてきました。彼の一言一挙動に注目が集まります。昨年5月1日のプロ初猛打賞の日には、二塁ベース上で右手を拳にし、左手は太ももの上に置いた姿が見られました。「自然に出ました」と彼は笑いながら語り、その姿勢は師匠の山川さんから「ダサい」と評され、「もうやらないっす」と苦笑いしました。それでも山川さんは「彼の持ち味ですよ。彼が打席にいる時は、チャンネルを変えないですからね」と彼の才能を認めていました。
2017年に育成ドラフトで加入したリチャードは、当初から圧倒的なパワーを見せていました。2021年9月5日のオリックス戦ではプロ初の逆転満塁本塁打となる1号を記録し、その活躍が期待され続けました。王貞治会長が常に注目していたことがその期待の証でした。
王会長は「ずっと見守っている」「期待は大きい」「彼の飛ばす力は確かだ」とリチャードを激励し続けてきました。春季、秋季キャンプでの王会長によるマンツーマン指導は恒例となり「素晴らしい才能を持っている」と語り、諦めずにその成長を追い続けました。
リチャードはウエスタン・リーグで5年連続の本塁打王と3年連続の打点王を獲得しましたが、1軍ではまだ成績を上げることができず、新天地での本格的な覚醒を目指すことになりました。
◆リチャード(砂川リチャード)1999年6月18日生まれ、沖縄県出身。沖縄尚学から2017年育成ドラフト3位でソフトバンクに入団。父は米国人、母は日本人。ウエスタン・リーグでは昨シーズンまで5年連続の本塁打王と3年連続の打点王を獲得。今年の推定年俸は1000万円。