リベンジに燃える井岡一翔、過去の世界戦リマッチでの無敗記録に自信 オッズが不利でも「気にしていない」
ボクシング元世界4階級制覇王者でWBA世界スーパーフライ級6位の井岡一翔(36歳、志成ジム所属)は、この度、不利なオッズを覆すべくリベンジを果たす決意を示しています。11日に東京・大田区総合体育館で、同級王者のフェルナンド・マルティネス(33歳、アルゼンチン)にリベンジ戦を挑みます。約10カ月ぶりの再戦に向け、9日には都内でお互いに顔を突き合わせる調印式が行われました。過去に行った世界戦のリマッチでは全勝してきた井岡は、自信を持って王座返り咲きを目指しています。 ◇ ◇ ◇井岡は心も体も落ち着いていました。昨年7月に判定負けを喫し、次は昨年大みそかのリベンジ戦で挑む予定でしたが、マルティネスのインフルエンザ感染により試合直前に中止となりました。因縁深い王者と10カ月ぶりに再会した井岡は、「以前お会いした時と特に変わりはない印象ですし、久しぶりに会えて元気そうで良かったです」と冷静な様子でした。4階級制覇を成し遂げた井岡にとって、珍しく厳しいオッズが設定されています。英大手のブックメーカー、ウィリアムヒルではマルティネスの勝利に1.30倍、井岡の勝利には3.50倍のオッズがつけられました。昨年7月の敗北と年齢が影響しているとみられていますが、井岡は自信を持っています。「今回の試合に限らず、私はオッズの不利について全く気にしていません。前回の試合の結果を受けての評価ということも理解していますが、これを覆し勝利するつもりです」と井岡は意気込んでいます。過去に3回、世界戦のリマッチを経験し、全て勝利している井岡。その試合でセコンドにつくキューバ人名伯楽のイスマエル・サラス・トレーナー(67歳)は、「井岡の修正能力は素晴らしいです。今回も必ずリベンジを成功させたい。私は数多くの世界王者を育ててきましたが、井岡は本当に信頼できる素晴らしいボクサーの1人です」と絶対の信頼を寄せています。勝利すれば長谷川穂積が持つ国内最年長王座奪取記録(35歳9カ月)を更新し、36歳1カ月での新記録となります。井岡は「11日に勝つこと、それがすべてです。それだけを考えてきた1年間でした」とリベンジへの思いを強く語りました。【藤中栄二】