【フィギュア】注目のアイスダンスカップル誕生 島田高志郎&櫛田育良「私たちだけの世界観を」

フィギュアスケート男子で日本のトップアスリートの一角を占める島田高志郎(23=木下グループ)が、アイスダンスに挑戦します。
この新たな挑戦は9日に発表され、彼は23年全日本ジュニア選手権で女子2位に輝いた櫛田育良(17=木下アカデミー)とペアを組むことになりました。
アイスダンス専念を決めた島田は、「私たちにしか出せない独自の世界観や表現を追求して頑張りたい」と意欲を示しました。一方で、シングル競技との“二刀流”を目指す櫛田は、「まだ未成熟ですが、これからの成長を期待して見守っていただければ嬉しいです」と語りました。
彼らの初演技は、8月末に開催予定の「フレンズ・オン・アイス」で披露されます。
シニア男子やジュニア女子で日本トップの実力を持つ2人が、新たな種目での活躍を目指します。島田は愛媛県出身の23歳で、15歳からスイスでステファン・ランビエル氏の指導を受けました。ジュニアグランプリファイナルで銅メダル、シニア転向後はGPシリーズでの活躍を続け、22年全日本選手権で2位に入賞しました。今年のGPフランス杯では初のメダルを獲得し、その長身を活かした表現力でアイスショーでも人気を博しています。
パートナーの櫛田は愛知県出身の17歳で、京都・宇治市にある木下アカデミーで練習を積んでいます。20年にジュニアGPシリーズを転戦し、23年全日本ジュニア選手権で2位。24年世界ジュニア選手権では5位を獲得し、今季も全日本ジュニア選手権で3位に入るなど、その長い手足を活かした演技で観客を魅了してきました。
アイスダンスはジャンプがなく「氷上の社交ダンス」とも呼ばれます。過去の五輪での日本最高位は、06年トリノ大会の渡辺心、木戸章之組や18年平昌五輪の村元哉中、クリス・リード組の15位です。20年からは元男子世界王者の高橋大輔が村元哉中とのペアでこの種目に挑戦し、23年世界選手権では11位と注目されています。
今季の全日本選手権には4組が出場し、初優勝を果たした吉田唄菜と森田真沙也(愛称“うたまさ”)のペアが世界選手権に初出場しました。
新たに誕生した櫛田、島田組によって、日本のアイスダンス競技のさらなる飛躍が期待されます。