【バレー】大阪Mが初代SVリーグ女王に輝く 田中瑞稀主将「歴史に名を刻めた」と喜び NEC川崎に圧勝

レギュラーシーズン(RS)でトップに立った大阪マーヴェラスが初めてのSVリーグ王者に選ばれました。
2日の第1戦に続いて、第2位で昨シーズンまでVリーグを2連覇していたNEC川崎を、3-0(25-22、25-21、25-16)のストレートで下しました。この新しいリーグの1年目で、男女を通じて初の栄冠を手にしました。
田中瑞稀主将(29)は「歴史に名を刻むことができて、本当に嬉しいです。試合数が多くなり、チームが新しいことに挑戦するシーズンでした。みんなで目標に向かって結果を出せたことが誇らしい」とコメントしました。
第1セットは終盤まで手に汗握る展開でしたが、ルーキー大山遼のアタックで勝ち取りました。続く第2セットでも終盤に連続得点し、勝利を確実にしました。逆転されそうになっても冷静さを保ち、試合を見事に運びました。
昨シーズンの悔しさを晴らせました。22戦無敗でレギュラーシーズンを優勝しながらも、決勝でNEC川崎に敗れ、涙を呑んだ過去があります。圧倒的な強さの裏で、重要な局面では精神的な弱さが露呈しました。田中主将が指摘したのは、精神と身体のピーキングでした。今シーズンはRSで7敗を喫しましたが、「負けたらどうしようという気持ちは全くなかった。去年は全勝することがプレッシャーになっていました」と語りました。マイナスをプラスと捉え、全てを経験値に変換しました。
パリ五輪代表アタッカーでありチームの中核を担う林琴奈も語ります。「去年は相手に押された時に受け身になっていました。リードされている時でも守りに入らずに攻めていくことができました」と振り返りました。失点や敗戦に一喜一憂せず、常に「次」を意識して声を掛け合いました。
前身のリーグを通じて4年ぶり4回目の優勝を遂げました。「実力を出し切れば勝てる」。田中の言葉通り、必然の日本一となりました。【勝部晃多】