井上尚弥“肉多め”専属シェフ減量食でパワフル肉体「待っていてくれているので」ファンに神対応

【ラスベガス(米ネバダ州)4月30日(日本時間1日)=藤中栄二】ボクシング4団体統一スーパーバンタム級王者井上尚弥(32=大橋)が、海外初帯同の専属シェフによる減量食でパワフルな肉体をつくり上げた。当地のT-モバイルアリーナで4日(日本時間5日)に行われるWBA世界同級1位ラモン・カルデナス(29=米国)との防衛戦を控え、ジムワークを打ち上げ。横浜市内で焼き肉店を経営するオーナーシェフによる“肉多め”メニューで3度目ベガス決戦の減量も万全だ。 ◇ ◇ ◇4日後に迫ったカルデナス戦の仕上げを終え、井上は充実感に包まれた。米プロモート大手トップランク社専用ジムで、前WBA世界バンタム級王者の弟拓真と8回の軽めスパーリングを実施。太田光亮トレーナーとミット打ちで汗を流し「あとは疲れを抜いて、ゆっくり過ごします」などと自身のSNSで報告した。減量中でも精力的に動ける肉体になっていた。今回、初めて海外マッチに専属シェフを帯同した。異例とも言える焼き肉店経営のオーナーシェフで、約3年前から契約。井上の栄養士と相談し、減量メニューを提供している。関係者は「肉と減量は相反するイメージだが、脂身の少ない肉を知り尽くす。タンパク質の摂取は大事」と説明。現地入り後も「肉多め」のローストビーフ丼が用意され、減量の精神的ストレスも軽減されているという。練習後、昨日以上の出待ちファンが詰めかけたが、井上は急きょサインに応じた。所属ジムの大橋秀行会長は「試合前なので…とお断りしていましたが、本人が『せっかく待っていてくれているので』と対応しました。そして歓声が上がりました。とても良い練習を終えました」と“神対応”を歓迎。順調な減量が、精神的な余裕も生んでいる。