【ACL】横浜F・マリノスがアルナスルに大敗「予算規模の違いが壁に」

昨シーズン準優勝の横浜F・マリノスは、ポルトガル代表FWクリスティアーノ・ロナウド(40)を擁するサウジアラビアのアルナスルに1-4で完敗しました。
前半だけでロナウドらに3点を奪われ、後半にMF渡辺皓太(26)が1点を返しましたが、それも焼け石に水でした。現在ベスト8進出を果たしたのはすべて開催国サウジアラビアのチームです。同国のスポーツ政策の後押しにより、欧州から一流選手を獲得しており、東アジア勢が対抗するのは難しい状況が浮き彫りになっています。
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横浜のディフェンスが耐えきれずに崩壊しました。前半27分にDFデンのクリアミスから先制点を与えてしまい、一度崩れた流れを止めることはできませんでした。4分後、元リバプールのセネガル代表FWサネに突破を許し、同38分にはロナウドが世界最多更新となるキャリア通算934点目を決めました。
「相手の個々の力やボールを扱う技術に圧倒されました」と選手の植中は率直に語りました。ロナウドやサネ以外にも、インテル・ミラノで活躍していたクロアチア代表MFブロゾビッチが中盤で目覚ましい動きを見せ、コロンビア代表FWデュランはアストンビラから1月に移籍してきたばかりの新星で、進化を続けています。「分かっていましたが」という言葉通り、資金力の違いが大きな壁になっているのです。
今大会の3試合が終了し、東地区代表はどれも敗北を喫しました。神戸を破った韓国の光州はアルヒラルに0-7の大敗。タイのブリラムも、元マンチェスターCで欧州CLを制覇したアルジェリア代表のマフレズや、元リバプールのブラジル代表フィルミーノらに得点を許し、0-3で敗れました。
なぜ東地区のチームがこれほど失点が多いのか? 横浜のキスノーボ・ヘッドコーチは「クラブの予算規模が違う。今日戦った相手の選手たちは、私たちが手にすることができないような選手たち」と述べました。ロナウドの年俸はおよそ2億ユーロ(約330億円)とも言われ、サウジアラビアは2034年W杯開催を目指し、スポーツ政策を進めています。オイルマネーに支えられたファンドの支援を受けての高額な選手獲得は、欧州からの移籍が活発なJクラブにとっては厳しい戦いになります。
横浜は大会直前に監督を解任し、アンデルソンロペスを先発から外すなどの思い切った策で挑みましたが、結果は厳しいものでした。勝利の喜びは味わえなかったものの、現実が突きつけられました。