京都サンガがホームで横浜FCを下し、首位の座を守りました。試合開始から15分、FW原大智(25歳)が豪快なシュートで最初のゴールを決めました。後半4分に同点に追いつかれるも、26分には原の頭からのパスを受けた「古都のネイマール」ことMF奥川雅也(29歳)がファインシュートで勝ち越し点を決めました。これで今季3度目の連勝を達成し、前節にクラブ史上初めて手にしたトップの座を維持しました。
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試合中、選手たちは攻守にわたって連動し続けました。「首位」京都は2ゴールを決めて力強い勝ち方をしました。前半戦、FW原はハイボールを競り勝ち、ボールを持ち込んでゴールネットを揺らしました。「良いパスが来ると思って走り込んでいた。あとは思い切って打った」と彼は仲間のサポートに感謝を述べました。後半の決勝ゴールについても「首位に立ち続けるためには自分のゴールが不可欠」と責任感を示しました。
前節でクラブ史上初の1位。なぜ強いのか。その理由は、世界最高水準と言われるイングランド・プレミアリーグを上回る強度の高さです。
昨季のプレミアとのデータ比較では、「高強度走行距離」(試合時間90分換算)で平均1位を記録しました。舞台が違うため完全な比較はできませんが、プレミアリーグでトップのボーンマスが記録した1636メートルを超え、京都は1690メートルを達成しました。トッテナムやリバプールといった名門クラブにも劣らない数値が証明され、この日も選手たちは京都らしいハードワークを見せました。
相手のカウンター攻撃時には、左ウイングの松田が自陣ゴール前まで追いかけました。逆に速攻のチャンスにはセンターバックの宮本が前線に飛び出し、ドリブルでボールを運ぶなど、まさに全員攻撃、全員守備を体現していました。曺監督体制5年目となる今季で、彼らの強みを勝利につなげるまでに成熟しました。
この変化について、指揮官は「そうなることを願っていて、ようやく選手たちにその意識が芽生えてきた。積み上げてきたものが大事」と確かな手応えを感じています。昨季までは苦労も多かったチームが、今節も首位をキープ。「この順位が一時的なものではないと言われるようにしないといけない」と述べ、上位定着に向けた決意を新たにしました。今後も京都らしいハードワークでの勝利を誓った【永田淳】